トマトを路上販売する夫婦

泰日文化倶楽部が入っているビルは早稲田通りに面している。銀行へ行こうと思ってビルの前の横断歩道を渡ると、軽トラックを停めて、路上でトマトを売っている夫婦がいた。この暑さでトマトが穫れすぎたらしく、千葉から安売りに来ていた。
 すぐ近くにスーパーがあるから別に彼らから買う必要はなかったが、汗水たらしている夫婦を見て、買ってあげることにした。15個で400円。熟れきった真っ赤なトマト。すぐに食べないと、もう腐りそう….。
 お金を払う時に旦那さんの顔を見ると、日本人ではなかった。欧米系であった。日本に住んでもう長いのであろうか、農家の人の顔つきになっていた。奥さんはものすごくテキパキしている感じ。そこへ、ベトナム人がやって来てトマトを買った。安くて量が多いのが魅力だったのかもしれない。
 欧米人とベトナム人と日本人が早稲田通りの一角でトマトの売り買い。小さな国際交流だ。

タイ製のバスタオル

 シャワーを浴びて一息ついた時の気持ちよさ。特に、この猛暑では命の洗濯をしているようだ。
 昨日、バスタオルの裏地についている製品紹介のタグがふと目にとまった。(株)千趣会が販売しているものであったが、なんと、MADE IN THAILAND! これまで全く気づかずに使って来た。
 いずれにせよ、品質は大丈夫。色合いも日本人好みの淡い鴇色。現地でしっかりと品質管理をしているのがよくわかる。
 最近は世界中で作られた製品が我々の周辺にあふれている。しかし、中でも、タイ製に出合えると、どことなく嬉しい。
 バスタオルのことをタイ語で何というのかとネットで調べると、ผ้าขนหนูอาบน้ำ と書いていた。ネズミの毛(ขนหนู)という単語が入るのは、タオルの手触り、及び、繊維の長さがネズミの毛に似ているからだが、喩えが面白いなあと、いつも思っている。

異業種交流

昨日の午後、あまりにも暑いので、地下鉄で行ける日本橋の三井記念美術館へ行った。「アール・ヌーヴォーの装飾磁器展」を鑑賞して、ジャポニスムがヨーロッパの陶磁の絵付けに与えた影響を再確認した。
 夜は根岸の精進カレー店へ。そこにいろいろな業種の方達が集まると聞いていたので、大いに喋り、暑気払いをするつもりで出かけた。
 フランスから一時帰国されておられる画家からパリのことや、彼が買った南仏の土地の話を聞いた。行ってみたい。
 北京在住が長い元ジャーナリストは、仕事の関係で、近々、杭州へ引っ越しをされるそうだ。
 会計士の方はおだやかな表情を浮かべているが、数字は緻密と見た。
 まだまだ参加者はいたが、ほとんどが65歳以上。皆さん、枯れ知らず。やる気まんまん。

金・銀・銅

リオ・オリンピックでの日本選手の活躍、実にすばらしい。実力を発揮できた選手、アクシデントに見舞われた選手、いろいろあるが、運動神経に恵まれて、代表選手になったことだけでも、一般庶民にとって、彼らは遠い存在だ。
 金メダル(เหณียญทอง)、銀メダル(เหรียญเงิน)、銅メダル(เหรีนญทองแดง)、どれでもいい。あえていえば、取れても取れなくてもいい。参加することに意義有り!
 ところで、タイの格言に、「มีเงินเรียกว่าน้อง มีทองเรียกว่าพี่」というのが有る。直訳すると、「銀を持っている者は年下と呼ばれ、金を持っている者は年上と呼ばれる」
 さて、この格言、皆さんならどのように解釈しますか? タイの大人社会においては割り勘制度は無い。食事をすれば、誰か一人が支払う。しかし、その次の食事会においては、別の者が一括して払う。10回位、一緒に食事をすれば、うまく回って、皆が払った形になる。ただし、若い者には払わせない。彼らは将来、金持ちになった時に、後輩に払ってやればいいのである。

残暑お見舞い申し上げます

昨日は立秋。したがって、これからのご挨拶は、残暑お見舞いという言葉になるとのこと。
 8月に入って、いやはや猛暑が続いている。泰日文化倶楽部は明日の授業が終われば、2週間の夏休みに入る。今日と明日、頑張ろう!
 昨夜、テレビで高田馬場が放映された。東京富士大学の屋上から見た新宿区の一望。それはなかなかにすばらしい景色であった。緑がたくさん残っており、嬉しくなった。
 高田馬場駅の乗降客が年々増えていると感じていたが、一日の乗降客数が、なんと88万人もいるそうだ。アジア諸国からやって来た留学生の数や、相当なものである。彼らの多くは日本語を習得して、日本の大学に入り、日本で就職を希望しているらしい。日本の若者も負けないで勉強してもらいたい。

パープル・ラインの開通

昨日、バンコク北西部パンヤイ地区とバンコクのバンスー地区を結ぶ全長23キロ、16駅を有する路線パープル・ラインが開通した。周辺の住民が日本の車両のすばらしさを絶賛しているニュースを見ると、やはり嬉しい。「快適で便利(สะดวกสบาย)」と、次々に言っていた。
 興味深いので、その16駅の名称をネットで調べてみた。P1の駅名は、クローンバーンパイ(คลองบางไผ่)。 この駅名を一語一語ばらすと、คลอง(クローン=運河)+บาง(バーン=里)+ไผ่(パイ=竹)=竹里運河となる。因みに、บาง(baang=水辺に近い里)であって、บ้าน(baan=家、小村)ではない。
 一方、P16の駅名は、タオプーン(เตาปูน)。เตา(タオ 七輪、コンロ)+ ปูน(プーン 石灰)=石灰製コンロとなる。途中駅の駅名を列挙するのは紙数が足りないので控えることにするが、ノンタブリのかつての生活が想像できるものばかり。
 タイの地名の場合、カタカナで書いてしまうと元来の単語がわからなくなってしまうので、タイ語表記に関心が有る方は、是非とも、タイ文字表記を見て覚えてほしい。

8月6日

日本列島、35度前後の暑さが続いている。今朝、第71回広島平和記念式典の中継を見て、8時15分、黙祷。戦後50年の時、感慨深いものがあったが、あれから月日はあっというまに経過。もう71年とは!
 良識ある人々がいくら平和を呼びかけても、平和は破られる。政治家には全く期待できない。重い課題は永遠に続く。戦後100年の時には、もう私はこの世にいない。一年一年をしっかりと生きて、判断力を蓄積していこう。
 広島平和記念式典の中継が終わると、8時43分からリオ・オリンピックの中継が始まった。一挙に地球の裏側へ。地球の自然を守ろうというテーマを感じさせるオープニング。色合いが明るくていい。入場する選手達も自由で明るい表情に満ち満ちている。リオは、川という意味。平和のスポーツの祭典が清い川としてずっとずっと流れて行くことを願うのみだ。

福島と花

昨日、福島市へ行った。新幹線を降りて改札口まで進むと、素敵な生け花が目に飛び込んで来た。JRの駅構内に生け花が生けられているのはよく見かける。だが、これほどまでに大きな生けっぷりとは! かつて見たことがないなあと感心した。
 そして、何よりも私を惹きつけた理由は、それを生けた方が、私が所属している流派と同じ小原流の華道家であったことだ。
 そこで、すかさず私の先生に電話を入れた。「先生、福島駅にすばらしいお花が飾られています。小原流です!」
 生け花のそばに説明書きが有った。「華道6流派による花文化展示会です。日本の伝統文化であるいけばなと福島県産の美しい植物が、あなたの旅の思い出の一つになれば幸いです」
 6流派が1ヶ月ごとに交替で生け花を担当するとのこと。8月は小原流。その8月に福島へ行く機会に恵まれたことを私は殊の外、嬉しく思った。これこそまさしく静かなるおもてなしだ。

屋上野菜

泰日文化倶楽部が入っているビルの裏側に、新宿区の消費者センタービルが有る。そこの1階には、「もいちど倶楽部」という名前のリサイクル店が有り、引出物やお土産でもらったものの、気に入らないからという理由で売って欲しいという要望を持った方達が、それらの品々を持ち込んでいる。
 同じ1階にカフェが有り、都会には珍しいくらいゆったりとしたスペースが確保されていて読書の場所としてはもってこいだ。3日前にそこへ行くと、レジの近くに野菜が売られていた。「屋上栽培の野菜です!」というキャッチコピーにつられて、トマト、ピーマン、きゅうりを買った。
 泰日文化倶楽部から50mくらいしか離れていないところで、野菜が育っているとは、なんとも嬉しいことだ。水と光、そして、良き土が有れば、都会の屋上でも形となる。自然の恵みに感謝。

明日は福島へ

明日は福島へタイ語を教えに行く。今年2月にも教えに行ったが、そのとき、「是非、また教えに来てください」と言われた。日本人特有の外交辞令であろうと思ったが、彼らの言葉の中に真実味が込められていた。そして、明日、第2回目の授業が実現することになった。
 受講生は2名。二人ともタイ語を習ったことがある。したがって、語学力維持のためにブラッシュアップをしたいそうだ。その考えはとてもいい。いろいろと質問を用意しておられるようだから、私は私の観点から、彼らに分かりやすく解説をしようと思っている。特に通訳の仕方を教えるのが主たる目的だ。
 語学はネイティブ講師だけではなくて、日本人講師とも習うことをお勧めする。発音と雰囲気はネイティブ講師から、そして、文法は日本人講師から習うと効果的だ。ましてや、習えば習うほど微妙な質問が生じてくる。それに答えられる日本人講師の存在価値はまことに大きい。