福島と花

昨日、福島市へ行った。新幹線を降りて改札口まで進むと、素敵な生け花が目に飛び込んで来た。JRの駅構内に生け花が生けられているのはよく見かける。だが、これほどまでに大きな生けっぷりとは! かつて見たことがないなあと感心した。
 そして、何よりも私を惹きつけた理由は、それを生けた方が、私が所属している流派と同じ小原流の華道家であったことだ。
 そこで、すかさず私の先生に電話を入れた。「先生、福島駅にすばらしいお花が飾られています。小原流です!」
 生け花のそばに説明書きが有った。「華道6流派による花文化展示会です。日本の伝統文化であるいけばなと福島県産の美しい植物が、あなたの旅の思い出の一つになれば幸いです」
 6流派が1ヶ月ごとに交替で生け花を担当するとのこと。8月は小原流。その8月に福島へ行く機会に恵まれたことを私は殊の外、嬉しく思った。これこそまさしく静かなるおもてなしだ。