「吉」が出た小鉢

 武相荘にはミュージアムに行く手前に瀟洒なレストランが隣接されていた。遅いランチであったため、客は私一人。昭和のレトロムードがたっぷり。
 松花堂弁当を注文した。説明しきれないほどの具材。和洋混合のおかずの取り合わせに大満足。有田焼とおぼしき或る一つの小鉢を食べ終わると、「吉」なる漢字が底に現れた。なんとも目出度い。器に仕掛け! こんな愉快な食事は初めてであった。
 7月も今日で終わり。いよいよ夏本番。私自身は年がら年中、忙しい。しかし、「吉」を信じて、明日からも東奔西走だ。

男性からの素敵な言葉

 昨日、町田方面へ仕事に行った。仕事が終わったら、鶴川に在る「旧白洲邸 武相荘」へ行こうと決めていた。白洲次郎氏と正子さんの御夫妻が住んでおられたところである。
 白洲正子さんの書斎を見ることができて良かった。彼女自身がまだそこに座っており、静寂な空気の中でじっくりと文章を紡いでいるかの如くであった。林芙美子の書斎と同じく、凛としたものを感じることができた。
 そして、何よりも素敵だなあと思ったこと、それは、次郎氏が正子さんに送ったポートレートに書かれた言葉である。
 ”Masa: You are the fountain of my inspiration and the climate of my ideals.”
このように素敵な言葉を女性に対して心から言える日本男性が、現在、果たしているのであろうか?

タイ語を書こう!

 「タイ語中級 木曜日19:00」のクラスを教えておられるボン先生から、「次なるテキストを用意してください」という連絡が入ったので、昨晩、教室に行ってみた。生徒の皆さんと話し合いをして、どんな内容のテキストを使用したいのかを検討したかったからである。
 しかし、もう少しで夏休みに入るので、勉強の仕方を変えて、昨晩と来週の木曜日の2回は、ディクテーションをするようにと指示した。そして、タイ人講師に短文を読んでもらい、生徒にタイ語を聞いて書かせた。
 結果は……? 残念なことに、芳しくなかった。聞いてわかった気になっているだけでは駄目。タイの文化、歴史、そして、仏教に関する単語は最低限、書けるようになってもらいたい。

西高東低

 泰日文化倶楽部の生徒達に、それとなく出身県を尋ねると、西日本出身の方が圧倒的に多い。西高東低だ。
 昨晩、「タイ語入門 水曜日19:30」のクラスの生徒さんに、「ご出身はどちら?」と訊くと、「高知です」と彼は答えた。そこで、私は言った。「なんや、そうやったん。知らんかったわ」
 すると、彼はすかさず応じた。「丸亀の言葉みたいですね」
 見事に言い当てた彼に、私はびっくり。やはり、四国の者同士はわかるのである。
 いずれにせよ、生徒達の出身県を列挙すると、愛媛県、高知県、香川県、福岡県、山口県、広島県、岡山県、大阪府、和歌山県、京都府、愛知県、長野県、等々、西日本が多い。彼らは皆、関東に出て来て頑張っている。タイに関心を持ち、タイ語を習ってくださっているのは、とても嬉しい。

甘いものとワイン

 昨日、高田馬場駅前に在る安い値段で売っているお菓子屋さんに行ってみた。驚いたことは(สิ่งที่ตกใจก็คือ)、レジ前に並ぶ客の列が途絶えることが無かったこと。かなり長いことやっている店だが、このぶんだと、高い家賃でも店の経営は大丈夫と思った。
 買って来たチョコレートを食べながら、『100歳までボケない101の方法 実践編』(白澤卓二著 文春新書 2012年)を読んでいると、その中に、世界で一番長生きをしたフランス人女性のことが書かれてあった。彼女が唯一口にしていたのは120歳までがタバコとワインとチョコレート、そして、122歳で死ぬまでの2年間は、ワインとチョコレートだけで生活していたそうだ。白澤氏によると、「医者の立場としては無条件で勧めるわけにはいかないが、<甘いものとワイン>が長寿の秘訣として条件づけられるかもしれません」と書いてあった。
 一昨日、私は亡き母の誕生日を一人で祝った。1906年(明治39年)生まれなので、生きていれば110歳だ。フランス人女性の122歳までには、まだまだ追いつかない。

鰻は鰻屋で

 電話でよく話す旧友が、先日、次なる話を聞かせてくれた。「スーパーで鰻の白焼きを売っていたので、夕食にと思って買ってみたの。たれがつけられている蒲焼はべとべとしていて甘ったるいから、白焼きを選んだんだけど、味も素っ気もなくて、ただただまずいだけ。鰻を食べるなら、やっぱり鰻屋で食べるのが一番」
 それを聞いて、私は応じた。「そりゃそうよ。鰻屋さんはプロですもの」
 スーパーの鰻を悪く言うつもりはないが、食事は雰囲気も大切。鰻専門店で炭火で焼かれている鰻を観察し、煙から来る鰻の香りに待ちきれなさを感じるのがいいのである。
 ひるがえって考えるならば、酒も然り。家呑みがはやっているそうだが、素敵なバーで呑むと、雰囲気抜群。
 最後に付け加えるならば、語学の勉強も然り。CDやツールで勉強しても刺激が足りない。然るべき学校へ行って、専門家の教授を受けるに限る。
 

毎日書道展

 茶道講師から、「毎日書道展に入選しましたので、招待券をどうぞ」と言って手渡されたのが6月下旬。そこで閉会前日の7月22日に東京都美術館へ行った。絵画展は毎年行っているが、書道展は初めてである。
 行ってみてまず驚いたのは、作品の数の多さ! 約35,000点の出品に圧倒された。もちろん、全部を見切れるわけではない。茶道講師の作品は第26室に有った。「漂泊千里謳謡満百城漢家尊太守魯国重諸生俗変人難理江傳水至清船経危石住路入乳山行老得滄州趣春傷白首情嘗聞馬南郡門下有康成 智子書」
 書もさることながら、漢文の素養を要求されているようで、私の心は小さくなった。
 毎日書道展は昭和23年から始まったとのこと。今年は第68回目。書を親しむ日本人の心美に触れて、ただただ感銘を覚えた。

タイへ生地の買い付け

 昨日、「第107回アジア女性のための生け花クラス」を実施した。これまで時々、顔を出していた台湾の女子学生が台湾で就職が決まったので、もう来ないと講師から知らされ、とても残念。
 もう一人、2007年1月から参加しておられるS君も現れなかった。このS君は華道講師の元々の生徒である。中学時代からお花を習っており、資格は最高級に達している。彼は芸能人や歌手の衣装をデザインしたり、大阪のUSJの舞台衣装を次から次に手掛けており、年中、大忙しだ。
 そのS君が、タイへ舞台衣装のための生地を買い付けに行っているそうだ。タイの色彩感覚は派手だから、日本の舞台ではよく映えると思う。特にタイシルクは抜群の輝きを放つ。彼の色彩感覚の基礎は25年ほど習っている華道にあるそうだ。

泰日文化倶楽部にポケモン登場!

 昨日から日本にもポケモンGOが配信されたということで、ゲーム制作の勉強をしているピカピカ先生はさっそく朝からダウンロードをして遊んだそうである。そしてその話を「タイ語中級 金曜日19:00」のクラスで話して聞かせてくれたが、中年の生徒達はまだポケモンGOの話に乗れなかった。
 そして、授業が終わって、彼らが出て行った後、今度はプライベート生徒である香港の女子学生がやって来た。彼女はスマホを見ながら教室に入り椅子にたどりついた。そして、私に言った。「ほらほら、ここにポケモンが来てますよ!」
 授業後、ピカピカ先生と彼女は高田馬場駅前の広場へ向かった。面白いポケモンが現れているから行ってみるとのことであった。若い人達の柔軟な動きを見るのも楽しいものだ。

タイ人とはタイ語で話そう!

 先週から依頼を受けていた翻訳を、昨日、家に閉じこもって一気に仕上げた。そして、タイへメール送信。しかし、翻訳を依頼して来たタイ人は、目下、北海道を旅行中である。旅行しながらも、仕事が出来る。便利な時代になったものだ。
 ビジネス関係の書類の場合、タイ人は英語の原稿を私に送って来る。それに対して、私は日本語に翻訳する。そして、日本人顧客から来た回答文書を、私は英語に翻訳する。仕上げた原稿をタイ人に送る時の手紙は全て英語を使う。私自身がビジネスマインドになっているからである。
 しかしながら、近況を述べ合うメールはタイ語で交わす。すると、タイ人と私の間の気持ちが家族のようになる。英語で交信し合っている限り、タイ人が遠い距離にいるように思われるが、ビジネスはビジネス。そう割り切るしかない。
 とはいえ、タイ人とはタイ語を使って交流したほうが数倍、楽しい。親近感って、人間関係には大切だから。