恬淡とした住職

 お盆が終わって各家のご先祖様達は無事に黄泉の国へお戻りになられた。だが、今年は地上のコロナ騒ぎに奇異なる思いをされたことであろう。オンラインとやらで家族にも会えず、中には寺院の本堂でうろたえられたご先祖様もお有りかと思う。
 ネットのニュースで、僧侶が檀家さんの家々を1日につき50軒、それを5日連続で回ったという話が書いてあったが、各家庭の受け入れ方は複雑な様相を呈していたとか…..。
 私の家がお世話になっている寺院は、「今年は本堂で一括してお経をあげておきます」とご住職が宣言し、各家を回ることはしなかった。それではお布施が集まらないから寺院の運営が大変だと思ったが、聞くところによると、ご住職は金銭に対して恬淡としておられるそうだ。
 彼は早稲田大学を卒業後、即、寺に入られた。下足番のおつとめから始め、次第に修業を積んで、20年くらい前からは跡継ぎのいない寺院の住職を引き受けておられる。ファンタジーを書く純粋な心根をお持ちのご住職と私は同い年である。

種抜きつぶれ梅干し

 お盆が終わり、世の中はもう普通に動いている。昨日、急な仕事が飛び込んで来たので、すかさず家を出た。ところが久々に電車に乗ったものだから、乗換え駅を間違えてしまった。慌てて次の駅で降りようとすると、優先席の方を指さしながら、老人が私に声をかけた。「カバン、忘れていますよ」 いやはや恥ずかしい限りである。
 やっと目指す駅に着いた。歩いていけない距離でもないが、炎天下なのでタクシーで行くことにした。ところが都心と違い、タクシー乗り場にタクシーが待機していない。歩いたほうが早い。時計をみながら焦った。
 仕事は3時間ですみやかに終了。自分の頭と口が冴えていることを確認できて嬉しかった。
 駅のそばにスーパーがあったので寄ってみた。「今日の特売=梅干しがレジで半額」という表示が目に飛び込んで来た。「種抜きつぶれ梅」ということは、ふぞろいということだが、紀州南高梅なのだから品質は大丈夫。
 しそ漬けと蜂蜜入りの二種類を買う。塩分8%。この猛暑の連続では、塩と梅を食べて、いい塩梅で過ごすしかない。

今日の宿題

 猛暑でもう思考停止の毎日である。体のすべての器官ももはや機能低下。これではいかん。喝!
 そこで、いろいろな体の部位を使った表現を列挙する。タイ語に訳してみよう。直訳では駄目。言わんとする意味をくみとった上で書くこと。

1.頭が切れる人

2.目が点になる

3.耳学問

4.鼻にかける

5.口はわざわいの元

6.首が回らなくて、ついに倒産

7.心臓に毛がはえている

8.腹にすえかねる

9.ケツの穴の小さい社長

10.手足となって働く

浪漫主義文学

 最近、そろそろ本を整理しなければと思い、もう読まないであろうと思う本を徐々に捨てることにした。昨日、『天の夕顔』(中河与一著 新潮文庫 2003年)を手に取った時、これは捨てられないと思い、再読開始。
 著者の中河与一(1897-1994)は香川県生まれ。旧制丸亀中学から早稲田大学英文科に進学(後、退学)。余談だが、父は1学年下なので、彼を知っていると言っていた。そして私も後輩。
 同じく香川県出身の菊池寛が『文藝春秋』を創刊した時に、横光利一、川端康成(1899-1972)と一緒に小説を発表。
 解説者に拠れば、『天の夕顔』は昭和13年(1938年)に発表され、以来、大東亜戦争中から戦後にわたって、おおよそ45万部が売れたそうである。
 恋愛小説だと思えばそれまでだが、世の中がすべてのんびりしていた時代の男女の心の機微を描写しており、自分に正直なあまり苦悶する登場人物が、読後、さわやかな偶像絵となって残った。日本の浪漫主義文学を見直したい。

浜松市天竜区船明

 昨日、浜松市が日本一暑い気温(40.9度)に達したニュースが、テレビで何度も繰り返された。天竜区に船明という地名が有るのを初めて知った。読み方が<ふなぎら>とは! とても読めない。
 町の由来を調べてみたが、船明ダムが有るということだけ書いてあった。
 「明」という漢字はいろいろな読み方が有り、明るい、明日、明治、明けの明星、くらいまでなら慣れ親しんでいる。だが、どうして、<ぎら>になるのであろうか? キラキラ輝くのキラから来ているのかしら?
 「松明 たいまつ」という単語が有る。これまた、知らないと読めない。調べてみると、「焚松 たきまつ」から由来していることが判明。「焚松」から「松明」への漢字転換は、古の人々の風流を貴ぶ心から来ているということにしよう。

今日の宿題

 昨日、積読していた本の中から『夢をかなえるゾウ』(水野敬也著 飛鳥新書 2011年』を読んだ。ゾウの話かと思って買っておいたのだと思う。しかし、内容はガネーシャを介しての成功ノウハウ本であった。傑作だったのは、ガネーシャが関西弁で喋ることであった。
 著者は言いたいことを巻末に「ガネーシャ名言集」としてまとめてある。その中の10項目をピックアップするから、タイ語に訳してみよう。

1.靴をみがく。        2.コンビニでお釣りを募金する。
3.食事を腹八分におさえる。  4.会った人を笑わせる。
5.トイレ掃除をする。     6.その日頑張れた自分をホメる。
7. 一日何かをやめてみる。  
8.決めたことを続けるための環境をつくる。
9.毎朝、全身鏡を見て身なりを整える。
10.やらずに後悔していることを今日から始める。

1945年から75年

 今日は終戦から75年。戦後生まれの私には悲惨な経験が無いから戦争のことを語る資格はない。戦争のことを勉強したわけでもなく、なんだか安穏と生きて来た気がする。だが、戦後50年から75年の25年間は特に早く過ぎ去った気がする。世の中の動きが国内外を問わず、あまりにも目まぐるしすぎるからだ。
 昨日、『オキナワと少年』(伊佐千尋著 講談社 2006年)を読んだ。表紙につけられた本の帯には次のように書かれてあった。
ー 命(ぬち)どぅ宝、生きていてこそ。 沖縄の戦前、戦中、戦後を駆け抜けた少年仁(まさし)の切なくも希望に満ちた清新な物語。
ー 1941年 仁はおない年の信とガジュマルやデイゴの花に囲まれた野山へ昆虫採集に出かけた。サファイヤ・ブルーの海を眺めているだけで毎日が楽しかった。
ー 1945年 米軍はガソリンを壕の入り口から流し込み、火炎放射器を使って火の海にした。だが外へ出れば迫撃砲の集中攻撃が待っている。
 著者の伊佐氏は2018年に逝去されている。ご自身の体験から書き残された文章には全く虚飾が見られなかった。

ドイツ便り

 昨日、ドイツ在住の友人から熱暑見舞いのメールが届いた。
 「夏休暇にスペイン、ポルトガルの島でどんちゃん騒ぎをした連中が帰国し、今2週間後に発病という最悪の状態です。政府の強い規制がないため、このような連中が戻り、コロナ菌を撒き散らしているということは、真面目にコロナ対策を励行し自粛している人々にとって実に許せぬ行為です。まあ、何処の国にも居る輩ですが」
 これを読んで、友人(70歳代後半)の気持ちがよくわかった。ドイツも同じなんだ…. 。
 それにしても、家で自粛し、読書ばかりしていても退屈至極。かと言って、この猛暑では外出は無理。コロナ禍が始まってすでに半年以上が経過した。焦りは禁物だが、なんとか有意義に過ごしたいものだ。
 先日、ふらりと入った早稲田の古本屋のご主人は古本のほこりをはたき、黙々と頑張っておられた。創業は1966年。ご主人は63歳位。どうやら2代目らしい。コロナも猛暑も超えて、一筋の道を行く姿が印象的であった。
 

今日の宿題

 以下の単語を自力で書いてみましょう。辞書で調べるのは、答え合わせの時だけにしてください。

1. 泣く        笑う       微笑む

2. 解体する      建設する     修理する

3. 借りる       貸す(無利子)  融資する

4. 助ける       援助する     支援する

5. お金を預ける    お金をおろす   お金を隠す

6. 無視する      注目する         

7. 否定する      同意する

8. 拘束される     釈放される

今日の宿題

 夏休み中だが、タイ語作文をしてみよう。

1. 一日中、家にいても、将来に対する新たなる考えが思いつかない。

2. 一日中、家事ばかりしていると、主婦達はストレスになっていく。

3. 働くばかりの人生はつまらない。

4. いくら本を読んでも、作家になれるわけではない。

5. どんなに貯金通帳を眺めたところで、残高が増えるわけではない。

6. 毎日、きちんと薬を服用しても、病気はすぐには治らない。

7. いずれにせよ、この猛暑を乗り切ることが肝要だ。