昨日は一日中、前日に降った東京の雪の話題で持ち切りであった。生徒さんから、「先生のマンションの坂がテレビに出ていますよ」というラインが有ったので、私も早速、テレビをつけて見た。各局が取材に来たようだ。
ところが、昼前から草津白根山の噴火のニュースが飛び込んで来た。犠牲者が出てしまい、非常にいたましいことになってしまった。私は草津に親戚がいるので、噴火関連のニュースも他人事ではなかった。
ところで、「火山が噴火する」はタイ語の辞書によると、「ภูเขาไฟปะทุ」と書いてある。しかし、「ปะทุ」という動詞は日常生活に於いて、そんなに頻繁に使われる単語ではなさそうなので、もっと一般的な動詞である「爆発する=ระเบิด」という単語を代用して使えばいいと思う。さて、次に列挙する単語は一体、どういう意味でしょうか?
1)ลูกระเบิด 2)การระเบิด 3)สงครามระเบิด 4)ระเบิดบก 5)ระเบิดปรมาณู 6)ระเบิดพลาสติก 7)ระเบิดมือ 8)ระเบิดเวลา 9)ระเบิดไอพิษ 10)ระเบิดไฮโดรเจน
ロンドンタクシー
昨日は東京が4年ぶりの大雪になるため、生徒さんの希望を聞き入れて、朝の時点で「タイ語中級 月曜日18:00」のクラスは休講決定。しかし、午後に入っていた仕事はキャンセル不可。そこで雪道が怖いのでタクシーで行くことにした。
私の住んでいるマンションは東京で一番の急坂に在る。目白通りまで出てタクシーを拾おうと思ったが、運よくタクシーがマンションの前を通ろうとしたので呼び止めた。そのタクシーはロンドンタクシーで、ドアには東京オリンピックのロゴが入っていた。
「3週間前に購入したばかりです。現在走っているタクシーはもう製造中止ですよ。タイヤも雪道仕様にしていますから、ご安心ください」、と運転手は自信と誇りを持って言った。
そこで、ロンドンでロンドンタクシーに乗った思い出を私もそれとなく喋った。
帰りもタクシーを利用したが、普通タイヤであったので、運転手さんが恐々と運転。「坂は無理。絶対にいやです」と拒否。そこで目白通りで降車し、杖と傘を両手に持ち恐る恐る歩いた。案の定、坂道は閉鎖されていた。子供達が遊んでいるのがうらやましかった。
タイ語はどこへ消えた?
かつてベストセラーになった『チーズはどこへ消えた?』(スペンサー・ジョンソン著 門田美鈴訳 扶桑社 2000年)を再読した。この本の最後のほうには、太字で次なるまとめが書かれている。
1)変化は起きる(チーズはもっていかれ、消える)。2)変化を予期せよ(チーズが消えることに備えよ)。3)変化を探知せよ(つねにチーズの匂いをかいでいれば、古くなったのに気がつく)。4)変化にすばやく適応せよ(古いチーズを早くあきらめれば、それだけ新しいチーズを楽しむことができる)。5)変わろう(チーズと一緒に前進しよう)。6)変化を楽しもう!(冒険を十分に味わい、新しいチーズの味を楽しもう!7)進んですばやく変わり、再びそれを楽しもう(チーズはつねにもっていかれる)
この本の表紙裏に、「チーズとは、私たちが人生で求めるもの、つまり、仕事、家族、財産、健康、精神的な安定….等々の象徴」と解説されている。決して大袈裟な意味ではなくて、「チーズ」を「タイ語」に置き換えて、タイ語の勉強の仕方を工夫し、マンネリになっている状態を打破し、好転させるのも一興である。
舞台衣装のデザイナー
2007年1月から開始した「アジア女性のための華道教室」は、10年を区切りとして、昨年1月をもって終了した。しかし、華道講師のご希望を聞き入れて、講師の自主クラスに切り替え、現在も存続している。
この教室に最初から参加している生徒にS君がいる。彼は横須賀で教えておられる華道講師の元々の生徒であるが、仕事の関係で東京に住んでおり、横須賀教室には通いにくくなったということで、いつも高田馬場の泰日文化倶楽部に来て稽古をつけてもらっている。
S君の仕事は舞台衣装のデザイナーである。ジャニーズや氷川きよしの衣装を手がけている。したがって、紅白歌合戦の時には、華道講師も私も歌半分で、むしろ衣装のデザインに注意がいってしまう。
S君はいつも言っている。「中学生から習い始めた華道のセンスがデザインや色彩の取り合わせに非常に役に立っています」、と。彼はそろそろ40歳。彼のすばらしさは華道の勉強をやめなかったこと。そして、磨いたセンスを自分のデザインに活かしていることだ。
娯楽小説
先日、芥川賞の発表が有り、「老い」をテーマにした主婦(63歳)が受賞者の一人として見事、栄冠を射止めた様子がテレビニュースで流れた。岩手の方言を使った小説だそうだから、東北の言葉に弱い者には読みにくいかも……?
文学賞を狙って小説を書き、応募する素人さんは非常に多いらしい。某出版社の某新人賞の条件を調べてみると、「エンターテインメント小説 ジャンル不問、日本語、自作、未発表、200~500ページ 40字×30行、A4、縦書き、締切3月31日」と書いてあった。肝腎の賞金は200万円+記念品。なら、狙う人達がわんさかいるであろう。
だが、この「エンターテインメント小説」とはどのようなものであるか? 調べてみると、「エンタテイメント」とも、「エンタメ」とも書いてあった。要は「娯楽小説」であり、「大衆小説」ともいうらしい。アクション、コメディー、官能、サスペンス、感動的な話、等々、なんでもござれだ。驚き、お笑い、泣ける、恐怖、等の要素が入っていればいい。だが、そうそう書けるはずもない。作家を目指して頑張っている方達に脱帽。
ボイストラ(VoiceTra)
「タイ語中級 月曜日18:00」のクラスで、生徒達に「ガムをかむ」というタイ語を言わせようとすると、一人の生徒がスマホに向かって「ガムをかむ」と言った。すると、女性の声で、「เคี้ยวหมากฝรั่ง khiaw maak-farang」というタイ語が聞こえてきた。しかし、[farang]の声調が変であった。
「タイ語初級 水曜日19:30」のクラスでも同じことをやってみて、タイ語の声調が変であることを指摘すると、「それは人工音声であるからです」と生徒さんから教えてもらった。
このアプリは東京オリンピックのために国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が開発した「ボイストラ VoiceTra」というアプリだそうだ。「結婚する」という単語を音声入力したが、やはりタイ語の声調は変であった。
すべてを否定するつもりはないが、タイ語に限って言えば、声調に問題がある。したがって、そのようなアプリに頼るのは臨時の場合にだけにして、やはりこつこつと真面目に勉強し、正しい発音を磨くこと、それがタイ語への王道だ。
「個人差があります」という広告
「2週間でしわがとれます」という広告を見て、ものすごく高い化粧品を買ったが全く効果は得られなかったという話を友人から聞かされた。それを聞いて、テレビコマーシャルの画面の片隅に「個人差があります」という表示がすかさず私の頭に浮かんだ。
高い化粧品を否定する気持ちはさらさらない。高いものをつけると気分が高揚して、それだけでもいい表情がつくれる。だが、しわ取りとなると、自分の意志でしわを消すことができないので、いかんともしがたい。
語学の教材についても同様のことが言えよう。短期間のうちにペラペラしゃべることができるようなキャッチコピーが多いが、その際、しゃべる内容のレベルは問われていない。自分の意見を明確に相手に伝えたり、書類を訳したりするには、かなりの語学力が必要だということまでは言わない。
いずれにせよ、出来る人もいれば出来ない人もいる。それは事実だから、「個人差があります」という文句はつくづく便利な逃げ口上だと思う。
バンコクのミカン先生
昨晩、シン先生の代講として、「タイ語中級 火曜日19:00」のクラスを教えた。10月から3ヶ月間、組紐の上級資格を取るために休学しておられたY子さんが、念願叶って資格を取得され、予定通り復学されて来られたことは何よりも嬉しいことであった。
授業をしていると、H子さんが「今日はミカン先生のお誕生日ですよ」と言ったので、さっそくラインの無料電話をかけてみた。ミカン先生は昨年9月に東京医科歯科大学で博士号を取得され、10月からはマヒドン大学で教鞭をとっておられる。
電話をかけた理由は、生徒の皆さん達に直接タイ語で会話をしてもらいたかったからであるが、残念なことに電話には出てもらえなかった。だが日本時間の零時に返事のラインが来た。「アルバイトをしていたので電話に出ることができませんでした」、と。
彼女は積極的に日本語を書くように意識している。そうすれば、バンコクにいても日本語を忘れることはない。我々日本人も短文でいいから、いつもタイ語の文章を書こう。
タイ人が使う英単語に慣れよう
今年に入ってから最初の授業で、生徒がTew先生(水曜日にご出講)に年末年始をどのように過ごしたかと質問した。すると、「タイ人仲間とカウダウしました」と答えた。カウダウは、「カウントダウン」のことだ。
昨晩、「タイ語中級 月曜日18:00」のピカピカ先生は、「ハーディが壊れたから、正月はどこへも行かず、修復していました」と言った。ハーディとは、「ハードディスク」のことだ。
日本語は末子音(~k、~t、~p)にすべて母音をつけないと発音できないようになっているので、hard が「hardo ハード」、diskが「disku ディスク」になってしまう。
タイ人の英語に慣れるのには時間がかかる。そのためにはタイ人とタイ語で会話をする場面を増やすことである。我々日本人が和製英語をよくはさむように、タイ人もタイ・イングリッシュ(→タイグリッシュ)を多用するようになっているから、気がついたら手帳にメモしておくことだ。
四人の旅行
今年の5月に大学の寮時代の仲間と一緒に旅行をしようという話が持ち上がっている。一年上の先輩(K子さん)と、私と同学年のR子さん、そして、私の3人で出かけようというのが最初の計画であったが、その話を聞いたS子さんが自分も行きたいと言い出した。
旅の企画はR子さんにまかせているが、R子さんから電話がかかってきた。「皆さん各自の都合を聞いていたら、なかなかまとまりません」
先輩のK子さんは短歌の勉強が有るから、第一と第三の月曜日をはずしてほしいそうだ。S子さんは仕事が有るから終末がいいと言う。しかし週末は宿泊費が高い。結局、日曜日に一泊し、月曜日の朝、早く帰ることになった。
今回の旅行は先輩のK子さんの旧姓である「五十嵐」という地区を訪ねるのが主たる目的である。他人のルーツではあるが、興味を持って参加してみよう。