舞台衣装のデザイナー

2007年1月から開始した「アジア女性のための華道教室」は、10年を区切りとして、昨年1月をもって終了した。しかし、華道講師のご希望を聞き入れて、講師の自主クラスに切り替え、現在も存続している。
 この教室に最初から参加している生徒にS君がいる。彼は横須賀で教えておられる華道講師の元々の生徒であるが、仕事の関係で東京に住んでおり、横須賀教室には通いにくくなったということで、いつも高田馬場の泰日文化倶楽部に来て稽古をつけてもらっている。
 S君の仕事は舞台衣装のデザイナーである。ジャニーズや氷川きよしの衣装を手がけている。したがって、紅白歌合戦の時には、華道講師も私も歌半分で、むしろ衣装のデザインに注意がいってしまう。
 S君はいつも言っている。「中学生から習い始めた華道のセンスがデザインや色彩の取り合わせに非常に役に立っています」、と。彼はそろそろ40歳。彼のすばらしさは華道の勉強をやめなかったこと。そして、磨いたセンスを自分のデザインに活かしていることだ。