タイ語の学力を再チェックしよう

3月は何かと忙しい。一人でじっくりと考える時間がほしいと思う人は私だけではないであろう。
 ところで漫然とタイ語を勉強していると、自分の学力がよくわからない。もっとしゃべりたい、上手に話したいという気持ちだけははやっても、一週間があっというまに経ってしまう。
 学習し始めてから半年、一年、と経過した方達は、区切りのいいところで、学習の成果を振り返ってみてほしい。もっと文法を知りたいと思えば、文法に関心を持とう。会話力をつけたいと思う方はタイ人講師とたくさん話すようにしよう。聴力をつけたいと思う方はタイのラジオを聞いたり、テレビを見たりしよう。書く力をつけたい方はタイ語でどんどん書こう。
 いずれにせよ、私が観察する限り、生徒の皆さんには感情表現が足りないような気がする。せめて教室の中ではオーバーなくらいの気持ちを投入して、自分を興奮させてみることである。

Tさんの笑顔

昨日、「タイ語入門 土曜日11:00」のクラスを授業終了寸前に見学した。タイからのおみやげのカップヌードルが目に入った。Tさんがタイへ行って来られたそうだ。
 「タイ語、いかがでしたか?」と尋ねると、彼は紅潮気味にすかさず答えた。
 「いや、もう、全然ちがいますね。タイ語を習ってから行くと…..。以前にも何度も行ったことがありますが、今回はタイ語がたくさん耳に入ってきました。そして、タイ文字も目にとまりました」
 Tさんの気持ちがよくわかった。そして、彼の喜びをおすそわけしていただいて、私も嬉しかった。
 タイ語をきちんと習うと、それだけタイ語が聞き取れる。タイ人に話すと、タイ人が耳をかたむけてくれる。それがまたとても嬉しい。タイ語を継続していく意欲がさらに増す。この繰り返しがたまらない。

温泉が用意した外国人のための浴衣

 数日前、NHKの昼前ニュースで、群馬県の温泉がタイ人を歓迎している様子が報道された。タイ人が露天風呂につかっている! ただし、温泉が用意した茶色の浴衣を着てだ。
 タイ人はシャワーを浴びる毎日だから、家族どうしで風呂に入る習慣はない。裸を他者には見せない。母親は子どもの体は洗うが、自分は着衣のまま。
 温泉関係者はこう語った。「これから先、日本の人口は減っていく一方。だから、外国人客の獲得に策を練らなければならないのです」
 この考え方はどこかで聞いたことがある。そうだ、日本の大学だ。学生数の減少は明らかなので、海外、とくに、東南アジアの学生に来て学んでもらいたい….。
 タイ・マッサージもいいが、日本の温泉も最高。タイ人が地方の温泉巡りをして、四季おりおりの風景を写真におさめる日はすでに到来している。

スカパー or スッカパープ(健康)

    昨日、「タイ語初級 木曜日13:00」のクラスを教えた。文型練習の中で、次なる文章が出てきた。
    「それじゃあ、家で食べたほうがいいですよ。ถ้ายังนั้น กินที่บ้านดีกว่า」
    私は提案した。この文章を言わせるための相手方の文章を想定して言ってみてください。しかし、生徒達からは反応無し。
    そこで、私が勝手に文章を作ってパパッと言ってみた。
    「外食しても美味しくないし。それに健康にもよくないし」
    生徒達は、私が使った<スッカパープ=健康>という単語を、<スカパー>と聞いたらしく、「家でスカパーを見たほうがいい」と、勝手に思い込んだ。
     末子音が聞き取れないことから起きた思いもよらない間違いに、教室が爆笑の渦と化した。

一枚の葉書

目下、確定申告の準備でめんどうだが、毎年のことだから致し方ない。書類を探していると、一枚の葉書が出てきた。
 それは今年1月に届いたものであった。すでに一度、目を通したはず……。昔の生徒さんが喪中のため年賀状が送れなかったから、寒中見舞いを出してきたものと解釈していた。
 だが、もう一度、何気なく裏面を見ると、差出人は彼女のご主人と二人のご子息からであった。そして、奥様が51歳で亡くなられたと書いてあった。
 彼女とは25年間に亘り、年賀状を交わしてきた。ご長男が生まれると、半年後に教室に連れて来られ、その赤ちゃんを机の上に乗せて、一緒に遊んだのを覚えている。そして、彼が成人した時は、年賀状にその喜びを書いておられた……。
 おとなしくて優しい彼女。彼女との賀状交換は終わった。でも、彼女のことは絶対に忘れない。

シャンプー

シャンプーするたびに思うことがある。それは、手にシャンプーをつけて1回だけ洗うと、あまり泡立たない。だが、2度洗いをすると、気持ちよく泡立つ。とてもなめらかになり、いつまでもマッサージをしていたくなる。さらにリンスやトリートメントで仕上げをすると、気分向上。
 これは語学の勉強にも言えると思う。1週間90分の勉強だけでは、たくさんの新出単語を覚えきれるものではない。ましてやタイ語の声調をや。いまだに<犬>なのか<馬>なのか言えない生徒が多い。
 したがって、1週間に2回、勉強すると、予習にもなり、復習にもなる。単語を忘れるのも防げる。
 2015年もすでに2ヶ月が過ぎた。春はそこまで来ている。頭をすっきりさせて、単語をたくさん覚えよう!

2030年の高齢者

人口減少化が始まっていることは分かっているが、日々の生活に埋没していると、自分にはそれほど関係ないというスタンスになっている。
 だが、最近、読んだ本に、「2030年に一番多い年齢層は、82~83歳の人達である」と書いてあった。よくよく考えてみると、彼らは戦後生まれの第一次ベビーブームの世代だからだ。
 私は彼らよりも1年先輩。いつもいつも大勢の人から突き上げられてきた。84歳になっても、彼らから離れることはできない。
 これは大変。考え方、生き方を変えて、生き抜く力を鍛えなければ…..。
 それには趣味が必要だ。私の場合は語学。教えることも学びであるが、常に生徒で有り続け、世の中を360度、見回したい。

メグロに会える島

公益財団法人日本野鳥の会が発行している『野鳥』(2015年2・3月号)の中に、小笠原海運(株)が「メグロに会える島」という広告を載せていた。
 メジロなら知っているが、メグロという名前の鳥は知らなかった。国指定特別天然記念物、環境庁指定絶滅危惧種であるとのこと。学名が、Apalopteron familliare hahashima であるから、母島に生息しているのであろう。
 私が面白く思ったのは、メジロに対して、メグロもいるという点だ。白 vs 黒。「黒白をつける」という表現もある。
 世の中には反対語が有ってこそ、均衡が保たれ、そこに中庸が生まれてくるような気がする。上下、左右、東西、南北、強弱、古今、美醜、等々。
 ストレスがたまる一方の現代、言葉の探訪で気をまぎらすのも一考だ。

新しい先生の愛称はミカンちゃん

最近、知人が青果関係の仕事に転職したので、おいしい果物に関心を持つようになった。ミカンはこれまで、ごくごく普通のミカンしか食べて来なかったが、今はいろいろな名前を冠した品種が登場している。したがって、2月はミカンばかり食べていた。
 昨日、アイス先生が後任の新しい先生を連れて来られた。愛称は「ソム」。その意味はミカン。いやはや驚いた。
 目が大きくて、歯がとても美しいタイ女性。生徒達はすぐにうちとけることができた。これで私も一安心。
 3月は人の動きが激しい時期だ。昨晩、アイス先生の送別会が池袋のサンシャイン通りにある台湾料理店で行われたが、駅も通りも店も、すべて人でごった返していた。新しいうねりとパワーを感じる。

「創流120周年いけばな小原流展」

昨日、日本橋の高島屋本店で行われている「創流120周年いけばな小原流展」を観に行った。泰日文化倶楽部で8年に亘り実施している無料開放講座<アジア女性のための生け花教室>をご指導してくださっている華道講師が横須賀支部長として出品されておられたからである。
 鑑賞後、帰りの電車の中から、先生にショート・メッセージを送った。
 「先生の御作品を拝見させて頂きました。大きく伸びる、そして、明るく開く、さらに胡蝶蘭の白が凛と利いており、優しくもあり、雄大でもありました」
 帰宅後、会場でもらったパンフレットに目を通すと、華道講師が生けておられたAコーナーのタイトルは[生命の彩り]。解説には、「色彩の美しさを自由に展開させることで、いのちのダイナミックスさを見せていきます」、と書かれてあった。