サウジアラビアへ行った生け花の生徒さん

昨日の朝、華道講師から電話があった。「今日、S君がNHKの朝のニュースに出てたのよ。サウジアラビアでショーをやったみたい」
 S君は小原流横須賀支部の生徒だが、仕事があまりにも忙しすぎるので横須賀の教室には思うように通えない。そこで華道講師が月に一度、泰日文化倶楽部で開催される<アジア女性のための生け花クラス>に参加を促している。
 明後日の9月28日、是非とも習いに来るようにと華道講師が彼に電話を入れたところ、「目下、サウジにいます」とのこと。大手音楽会社のエイベックス社が「演技と花火の融合」という企画をサウジアラビアへ持って行き、S君が衣装を担当している様子がNHKのニュースで報道されたのだそうだ。
 彼は氷川きよしやジャニーズの衣装をデザインしているが、色彩感覚、及び、構成においては抜群のセンスを持っている。そのセンスはどこから来ているのか?
 華道講師の話によると、S君は中学時代から生け花を習い、40歳の現在まで、一度もやめることなく精進をしている。華道で学んだ総合力こそが大いなる財産だ。彼は新たなる世界へとさらに飛翔して行く!

讃岐うどん店

昨晩、急な仕事が舞い込んで来た。私はすかさず現場に急行した。しかし、諸事情が有って、仕事の開始時間が2時間後になった。そこで、気に入ったレストランが有れば入ろうと思い、歩き始めたが、あいにく見つからなかった。暗い道を歩くのも不安であった。
 引き返そうと思った矢先、讃岐うどんと書いたのぼりが見えた。店内の様子をうかがっていると、明るい声の女性店員がメニューを持って外に現れた。それではこの店の讃岐うどんを採点してみようという魂胆で店の中へ。
 「私は香川県の人間だから、うどんに関してはうるさいのよ」と女性店員に話しかけると、彼女はすかさず応じた。
 「店長が香川県へ行って修行して来てますから、味は大丈夫です」
 確かにうどんにこしが有り、本場で修行したのが嘘ではない、と思った。だが、出汁はやはり関東向けの味であった。
 食後、店長に向かって褒めてあげると、「いいえ、私ではありません。香川県に行って修行したのは5店舗を統括している社長です。うどん玉は、都内の1ヵ所でまとめて作っています」
 それを聞いて、せっかく褒めて上げたのに、少々がっかりした。

擬態語

擬音語、擬態語を外国語に訳すことは難しい。何故ならば、聞き取る音声や感じ方が、各国の人によってかなり異なるからである。
 今日は以下の擬態語(→形容詞の形をとる日本語)をタイ語に訳してみよう。その際、気を付ける点は、タイ人にわかりやすい表現を考えることが肝心である。

 (1)初々しい少女
 (2)神々しい姿
 (3)清々しい朝
 (4)荒々しい波
 (5)馴れ馴れしい態度
 (6)空々しい言葉
 (7)太々しい顔

今日の宿題

今日は3連休の最後の日。のんびりしたり、掃除や片付けをしたりするのもいいが、1時間ばかりは頭脳訓練をしよう。一昨日に出題したと同じく、<たい>の音節が有る日本語をタイ語に訳してみよう。

(1)大きな鯛は骨が硬くて太い。
(2)多くの体験はきっと役に立つ。
(3)対戦相手は誰ですか?
(4)第二次世界大戦からもう何年経過しましたか?
(5)軍隊の増強はいけない。
(6)水500ccに対して、砂糖は何g入れますか?
(7)1対1の授業が望ましい。
(8)このビルは耐震補強工事がなされていますか?
(9)代替案は有りますか?
(10)逮捕状のことを、タイ語で何と言いますか?

コンポート

生徒さんから「コンポートを作りましたので、どうぞ」と言われ、おしゃれに包装した瓶入りのコンポートをいただいた。外からでも何の果物が入っているかが見える。桃、梨、そして、キウィが仲良くおさまっているではないか!
 「コンポート」は、compote と書き、フランス語であった。果物を水や薄い砂糖水で煮て作るのでそれほど甘くない。ジャムと比べると、体に良さそうだ。
 私が気に入った点は、いろいろな果物が仲良くコラボレーション(合作、協力、協同、共同)していること。流行りの言葉で言うと、「コラボ」。何かが主張しすぎず、何かが劣勢におとしめられず、なかなかの調和を醸し出している。
 秋近し。諸分野に於いて、何か面白い合作ができないものかなあ?
 宿題:タイのお菓子の名前を5つ、列挙しなさい。、

今日の宿題

<たい>という音節は、日本語において、いろいろな単語に見られる。では、以下の短文をタイ語に訳してみよう。

(1)タイ国は永遠に安泰である。
(2)台風に備えて、早めに安全対策をはかろう。
(3)他意はなかったというが、彼の態度は非常識だ。
(4)退職後の進退はまだ決めていない。
(5)大国の対戦は対話で解決しそうもない。
(6)ビルの解体は危険をともなう。
(7)体力減退、及び、体温低下。
(8)客人が多くて、接待で多忙だ。
(9)反対意見、有りますか?
(10)子供への虐待はいけない。

からす麦クッキー物語

 昨日、生徒さんから、もみじ饅頭とからす麦クッキーを頂いた。もみじ饅頭は広島名物だから食べたことがあるが、からす麦クッキーのことは知らなかった。箱の中に入っていた栞に、「からす麦クッキー物語」と書かれてあったので、興味を持って読んでみた。
 要約すると、クッキー機械を得意とする製菓製パン機械を扱う商社勤務の高橋正巳氏(故人)がロシアで見たからす麦に着目。「日本は農業を大切にしないとね。<中略> クッキーの技術レベルは日本もすぐれてきた。ヨーロッパの人々を驚かすクッキーを作りたいのだ」と言って、ヨーロッパに輸出できるほどのクッキー機械を造った。クッキー機械王である高橋氏は農業国日本への願いと夢をつくられた、と栞は結んである。
 何かを発想するには、やはり自分の足で歩き、見聞を広める必要が有る。からす麦クッキーは牛肉のエキスやアーモンドも練り込まれているから栄養価が高い。平常時のおやつのみならず、災害時の非常食にも最適だと思う。

泰日文化倶楽部の水曜日の生徒達

昨日はボン先生の代講で、午後、2クラスを教えた。生徒達の近況がわかって、とても参考になった。
A氏:10月から週に1回、ボランティアでインドネシア人に日本語を教えるとのこと。
B氏:マレーシアで3年間の駐在経験があるとのこと。
Cさん:ご子息に会うため、オーストラリアへ旅行されていたとのこと。
Dさん:タイ語の翻訳会社を起ち上げて以来、仕事がひっきりなしに入って来ているとのこと。
Eさん:入会して1年半だが、週に2コマのペースで学習しているので、学力がついて来ている。
Fさん:出産が近いので教室にはもう来れないが、出産後はまた教室に来たいとのこと。
G氏:9月は連休が多く、そのため仕事の調整に追われているが、10月からは教室に参加するとのこと。
 夜は、バンコクから休暇で帰って来られている元生徒の一休さんを囲んで、OB達が居酒屋で乾杯。泰日文化倶楽部をやめて行った元生徒達と会うのは不思議な感じだったが、皆さん、お元気そうでなにより。

『日本の歴史をよみなおす』

この間の連休中に、『日本の歴史をよみなおす(全)』(網野善彦著 ちくま学芸文庫 2005年)を読んだ。平易な文章がとてもよかった。この本の中に取り上げられている地方の家へ、<歴女>の好奇心をもって探索したくなった。たとえば、能登の時国家。この家の蔵の中に残っていた文書は貴重な資料であるようだ。
 いずれにせよ、この本を読んで、「高名であると評価が高い歴史学者の定説を鵜呑みにしてはいけない。自分なりに疑って、新たなる考察が必要」という態度が肝心であることがわかった。
 私の郷里の家の斜向かいの家には蔵がある。そこの主が亡くなり、親戚の者が相続したが、やがて売却。購入者はほくほく。何故ならば、蔵の中にはお宝満載。ご先祖は江戸中期に京極の殿様の経理を担当しておられた方であるから、文書がたくさん有ることは推察できる。それが読みとければ、江戸時代の瀬戸内の殷賑がよみがえってくるであろう。

「子供が劣化している」という意見

昨日は「敬老の日」。話題が高齢者に集中し、周囲から優しくされた高齢者達も多かったことであろう。福岡県の施設に入っておられる長寿世界一の田中カ子さん(116歳)をニュースで見たが、受け答えはしっかりとしていた。しっかりと聞いて、はっきりと答えることが大切だと思った。
 これから先、ますます高齢者が増えて行くことは誰の目にも明らかだ。問題は子供達。ネットに書かれた意見を読んでいると、「少子化は致し方ないが、子供達が劣化している」と書かれてあった。それは由々しきことである。現役の小学校の先生の話によれば、教員免許を取得しても先生になりたくない人が以前よりも増えて来ているとのこと。
 無責任に結論を出すのはいけないが、子供達が能力的、体力的、そして、精神的にマイナス傾向になるのを、大人達は止めなくてはならない。高齢者に対する手厚いお世話を、もう少し子供達に振り当てて、基礎的人間力を上げないと、日本人の顔も頭も貧相になる。