倦まず弛まず、三年こつこつ

昨晩、「タイ語中級 火曜日19:00」のクラスを代講した。久しぶりにこのクラスを担当したが、生徒達の語学力がよくわかり非常によかった。
 出席者は3名。いずれも皆、約3年、泰日文化倶楽部に通って来られている。おとなしい感じの方達ばかりだが、まじめにタイ語の学習を続けておられる。実にすばらしい。テキストは4冊目に入り、難易度が増しているが、タイ語の文章もすらすらと読めて、全く問題が無い。
 3年、倦まず弛まず努力をすれば、必ずや基礎力がつく。だが、そこからまた新たなるスタートが始まる。単にタイ語を読むだけにとどまらず、タイ語で考えるという段階に入って行ってもらいたい。いずれにせよ、「こつこつ精神」は、語学の学習にとって必須である。

一言のおもてなし

昨日、タイから来客が有ったので新宿駅まで行った。待ち合わせ場所は「新南口」。バスタの方だが、甲州街道側ではなくて、高島屋に近い改札口であった。新宿駅の改札口はたくさん有るので、人と待ち合わせをする時には注意を要する。
 その新南口の改札前の広い通路に臨時の荷物預り所が設置されていたので、カバンを1個預けることにした。食事に行くには荷物が少ないほうがいいから….。
 荷物を預けている丁度その時、留学中の息子さんがやって来た。我々3人がタイ語で話しているのを聞いていたアルバイトの若い女性が、我々が立ち去る時に、「コープクン カ」とタイ語で言った。彼女はその一言しか話せなかったが、彼女の気持ちが十分に通じてきた。これぞ「一言のおもてなし」だ。

青春を謳歌している元テレビマン

8月3日午前9時3分、岡山行きのひかり号に乗って東京を出発。午前10時36分、浜松駅で友人夫妻の出迎えを受けた。我々は東海道線に乗り換えて弁天島へ。そこでご夫妻の友人であるO氏を待った。O氏とは私もすでに知己の間柄。だから、我々4名は久々の同窓会という感じであった。
 弁天島で大変に繁盛している料亭へ行き、刺身と鰻を食べ、それから、太平洋沿いにあるホテルで1時間ばかり温泉につかった。太平洋を見ると憂いは吹っ飛び、気持ちが大らかになった。
 ところで、O氏は元テレビマン。退職後はずっと中国に在住。日本に一時帰国した時は、いつも青春18切符で日本全国をのんびり回っておられるとのこと。青春を謳歌しているO氏の青春はまだまだ続く。

広島滞在4時間

8月4日の午後、広島の病院に入院している元教え子のお見舞いに行った。1年半前に来た時には改修工事をやっていた駅舎内がきれいになっており、広島球場へ行くのに一番近い改札口は赤で統一されていた。この日は試合が有る日。水筒を持って球場へ向かっている人達を大勢見かけた。
 呉線に乗り変えるためにホームで電車を待ったが、とにかく暑かった。東京から呉線の坂駅まで切符を買ってはいたものの、一つ手前の矢野駅で降りてバスで病院へ行った。病院行きのバスに乗ったのは私一人。病院は矢野駅と坂駅の間に在ったが、途中、坂、また、坂が続き、起伏の多い町だと思った。病院の6階から市街を遠望したが、丘陵地帯のほとんどに家が建っていた。人口120万都市の広島。戦後72年が経って、市民の平和でおだやかな生活を見た。

お寺の林間学校

郷里の墓の草取りをしていたら、少年達の声が聞こえて来た。「みんな、何年生?」と尋ねると、「小学4年生」とすぐに答えてくれた。世話役のおじいさんが「さあ、みんな、廊下の拭き掃除をするんだよ」と号令をかける。少年達は廊下を拭き始めた。ところがお寺の若い大黒さんが現れて、「手にとげが刺さってはいけませんから、拭き掃除はしないでください」と言った。ちょっと心配し過ぎではなかろうか。
 少年達が静かになった。本堂で住職さんから習字の手ほどきが始まったからである。まるで昔の映画の一場面を見ているようであった。彼らはお寺で一泊するそうだ。夜遅く、お墓の中を走り回って肝試しをするのもいいかも….。ゲームよりは、きっと思い出多き夏の林間学校になるにちがいない。

今日から帰省します

今日から墓参りのために帰省します。帰京は4日(金曜日)の夜です。したがって、ブログはこの間、休みます。
 今回は帰省の途中、浜松に途中下車をして、友人の家に泊まることになりました。これまでに浜松を通過すること約500回。しかし、一度も降りたことはありません。新幹線の車窓から浜名湖を見るだけでした。
 明日は広島へ向かいます。元生徒のお見舞いです。私の顔を見て、早く復調してくだされば嬉しいです。
 お見舞いは1時間だけ。その後、岡山に戻り、そこから香川県へ。今回はいつもとは違うホテルに泊まり、最上階から瀬戸内海を眺めようと思っています。

空海の満濃池

昨日、『人間の経済』(宇沢弘文著 新潮社 2017年4月刊)を読んだ。いずれの章も示唆に富み、「ああ、そうだったのか」という思いにさせられる内容ばかりであった。過去の政治の失敗や腐敗があばかれているが、それを知るにつけ、現在の混迷もいずれは学者達が論文に書くのかと思うと、「もっと早く指摘してほしかった」ということになるにちがいない。
 上記の本を買う時、目次の中に「空海の満濃池」というのを見て、私はすかさず購入した。讃岐出身の空海と金比羅さんの近くに在る満濃池との関わりを知りたかったからである。
 「彼を慕う人たちが集まり、わずか三ヶ月で大修復工事を仕上げてしまった。これは日本古代の水利工学的な事業のなかで、一番に特筆される事業として今も語り継がれています」と宇沢氏は書いておられる。
 小学校の時に遠足に行き、大きな満濃池にびっくりしたものだが、空海の中国で学んだ叡智と人望でわずか三ヶ月で完成したことを知り、60年後の今、また驚いた。

季節を先取る

昨日はお茶の稽古日であった。床の間にリンドウ(竜胆)の花が生けられていた。私が「あら、リンドウ! 秋ですね」と言うと、茶花担当の生徒さんが「季節を先取ってます」と答えられた。湿度が高い毎日が続いているのでもやもや感があったが、リンドウの紫色を見て、気持ちが涼しくなった。
 現状維持で過ごしていると退屈だ。それから脱却する方法として、「季節を先取る」のも一手である。五感をさわやかにするには、視覚、味覚、嗅覚、触覚、聴覚を刺激しよう。私はすでに虫の音を聞いた。それだけで自然界では季節の移ろいが進んでいることを知った。
 今日で2017年7月も終わり。今日一日、自分だけの工夫でひんやり感を演出し、頭を冴えさせて、タイ語の勉強をしよう!

印象に残った女性バス運転手

久々にまた青森の話に戻るが、櫛引八幡宮へ行った帰りに乗った三戸バスの運転手は女性であった。しかも若かった。25歳位かな?
 八戸では何度もバスに乗ったが、60歳以上の不愛想な男性運転手ばかりであったので、彼女を見た時、とても新鮮に思われた。車内放送も丁寧だ。いやいや仕事をしている様子はなく、その日一日をさわやかに運転して任務を遂行しようという気持ちが彼女の横顔から見てとれた。
 そこで私は想像した。彼女には恋人がいる。仕事が終われば、その彼氏と美味しい食事をしながらデートを楽しむに違いない、と。
 働く女性は多い。だが、現在やっている仕事に疑問を持ち始めると、だんだん迷いが生じて来る。もっとほかの仕事があるはず? 適職を見つけ、それが天職にまで到達して行く道のりは長い。天職が見つかるまで転職をし続けるのも一計だが、果たして我慢やいかに。

隠蔽する(ปกปิด) & かばう(ปกป้อง)

「隠蔽する」というタイ語にはいろいろな表現(例: ซ่อนソーン、 อำアム)が有るが、ここでは「ปกปิด ポックピット」を採用することにする。
 そして、「かばう」というタイ語にもいくつか有るようだが、私が一番よく使うのは「ปกป้อง ポックポング」である。
 さらに追加して、「統治する」のタイ語は「ปกครอง ポッククローング」である。
 これら3つの単語に共通するのは第一音節の「ปก ポック」である。これだけならば、「襟」という意味だ。
 現在、大問題になっている政治の迷走は、タイ語の辞書の中では、いずれも同じ見出し語の範疇にくくられて出てくる。偶然とはいえ、襟を正さない限り、そして、かばい過ぎれば隠蔽体質に陥り、統治(ガバナンス)はガタガタになるということか。