お盆休みのため、今日から数日、休筆します。
皆様も令和元年の夏を、各自楽しくお過ごしくださいませ!
31年間、走り続けるタクシー運転手
昨日、赤坂7丁目にある草月会館でランチをした。窓越しに見える高橋是清翁記念公園の大木の緑が目にさわやかであった。1936年2月26日にこの地で暗殺事件が有ったとは……。
食後、外に出てみると、246号線にはタクシーがいっぱい停車していた。だが、客待ちではなくて、どうやら運転手達が午後の休憩をしているようであった。昨日の東京は今年一番の暑さ。無理もない。
私は信濃町駅までタクシーで行くことにした。そこで遠くから走って来たタクシーに手で合図した。タクシーは急停車して20m先で止まった。運転手は饒舌であった。
「いやあー、すみません。気がつくのが遅くて。31年、やっている自分が恥ずかしい。お客さん、31年、私は東京の隅から隅まで走っています。こんなに続いているタクシーの運転手はいませんよ」
それを聞いて、私は心の中で言い返した。「私だって、約31年、タイ語教室をやっていますよ。あなたに負けてません」
年齢を尋ねると、彼は71歳。タクシーを降りる時、「私は72歳。あなたよりもお姉さんですね」と、言って別れた。
今日一日、マイペースで!
泰日文化倶楽部は明日8月8日(木曜日)から2週間の夏期休暇に入ります。授業再開日は8月22日(木曜日)です。生徒の皆さん、どうかお間違いなきよう、お願いいたします。
猛暑日の連続。体力消耗。したがって、「頑張りましょう!」とは言いません。「今日一日、マイペースで!」ということにしましょう。
先日、「พยายาม 努力する、頑張る」という単語について、タイ人講師がこう言ってました。
「たびたび言われると、タイ人は違和感を覚えます。ไม่เป็นไร(大丈夫)と言われるほうがいいです」
横で聞いていた私は、「やはりそうか」と思いました。日本人の発想を無理にタイ語にしようとすると、タイ人にはそれを受け入れる許容度が低下するということがわかりました。ですから、励ます場合は、タイ人側に寄り添って、タイ人がよく使っている表現でなぐさめてあげるのが一番。
グラビー県の島の子供達
泰日文化倶楽部の元講師から、南タイのグラビー県の島へ行った時の写真が送信されて来た。イスラム教徒達が礼拝する姿、バンコクから参加したご一行様、子供達の可愛い姿、海老のから揚げ料理、等々の写真を見て、20数年前に行った時のことが懐かしく思い出された。
タイ語の勉強のために、元講師からのタイ語を以下に引用するから、訳してみよう。
「ฉันเพิ่งไปเกาะกลางจังหวัดกระบี่เป็นชุมชนชาวอิสลาม คนอิสลามเขาไม่เลี้ยงหมา จึงมีแมวแยะทั้งแมวที่เลี้ยงเองและแมวที่อยู่ตามธรรมชาติ แมวที่นั่นหาอาหารโดยจับปลาทะเลกินเอง ตัวอ้วน แข็งแรง ขนสวย สุขภาพดี และไม่กลัวคน
บนเกาะมีรถมอเตอร์ไซค์ตามรูปเท่านั้น ไม่มีรถยนต์เลยค่ะ เด็กๆอิสลามก็น่ารัก อาหารสดอร่อยมากค่ะ」
そこで、私も短いレスを送った。
「เด็กๆน่ารักมาก ผู้ใหญ่บนรถมอเตอร์ไซค์ก็น่ารักเมื่อ50ปีที่แล้วค่ะ」
R音 対 L音
日本人が発音すると、crime(犯罪)とclimb (登る)が同じように聞こえる。correct(正しい)とcollect(集める)も然り。
先日、BBQパーティーに参加した時、ร่ม(rom 傘、下声)と、ลม(lom 風、平声)の違いが聞き取れない生徒達がいた。それを見て、R音とL音の聞き分け、及び、発声を訓練する必要が有ると思った。
以下に単語を列挙するから、まずは意味を、そして、発音をしてみよう。その際、声調や末子音にも気をつけること。
1. รัก ลัก2. รับ ลับ
3. เรียน เลี้ยง 4. ร้าน ล้าน
5. รบ ลบ 6. ราด ลาด
7. ราย ลาย8. รา ลา
9. หรอก หลอก 10. โรง โลง
ひと織りひと織り
呉服店から送られて来るDMには、顧客を引き付ける文章が次から次に書かれている。それにおびき寄せられて店へ行ったらおしまい。大枚が飛んでしまうから。
西陣の帯に関する宣伝文句はこうである。
「文化元年(1804年)創業以来、菱屋善兵衛の伝統と技を今に受け継ぎ、織の町(西陣)の地で織り続けられる珠玉のおびの数々。ひと織りひと織り精魂込めて綾なされし染織の妙。感動を誘う美の神髄をあますところなくお伝えいたします」
私はこの文章の中から、<ひと織りひと織り>という表現が気に入った。これが、<ひとりひとり>にも聞こえて来て、職人の一人一人が丁寧な仕事をしているという現場が浮かんで来るからである。
今から30年前、外務省の仕事でタイからのVIPを案内して西陣へ行ったことがある。したがって、現場の空気感はいまだに脳裏に残っている。何の仕事であれ、コツコツ精神が大切である。語学で言えば、<ひと言ひと言>である。
釧路から転勤通知
昨日、泰日文化倶楽部の元生徒であるT氏から一枚の葉書が届いた。てっきり暑中見舞いの葉書だと思った。だが、よく見ると転勤通知であった。
時事通信社勤務のT氏。釧路支局へ転勤とは! 「初めての北海道生活で、取材に加えて営業も行うことになりました」と書いてあった。
ネットで調べてみると、時事通信社は国内に78支局、そして、海外に27支局を配置していることがわかった。北海道だけでも、主だったところには支局が有る。取材網の細かさを初めて知った。
東京本社に於けるT氏は金融面をカバーしておられたが、釧路では果たして何に焦点を当てて記事を書かれるのであろうか?
思索的な方だから、そして、文章力は抜群であるから、視点の深淵さたるや、まるで釧路湿原の如く、そして、透徹さにおいては、阿寒湖の如く、書き上げるであろう。
ニックネームの付け方
タイ人はほとんどの人達がชื่อเล่น(ニックネーム)を持っている。泰日文化倶楽部のタイ人講師が生徒達にชื่อเล่นを付けて、楽しく授業をしておられる光景を横で見ていると、なんだか楽しそうだ。
最近、色白の女性が入会されたので、私は彼女に言った。
「お肌が白くて、とても素敵。ขาว(白い)というニックネームはいかが?」
彼女は帰宅後、タイ人のแฟน(恋人)にそれを伝えたところ、あまり反応がなかったとのこと。
昨日の授業で、指輪先生に彼女を紹介すると、「ขาวは男性に対して付けます。女性でしたら、มะลิ(ジャスミンの花)がいいですよ。บริสุทธิ์(清純)でหอม(匂いたつ)というイメージが、白いジャスミンから感じられますから」と助言された。
なるほど。納得である。私のネーミングはイマイチであったことを反省した。
暑中お見舞い申し上げます
猛暑です。もうたまりません。暑中見舞いを出す期間を調べてみたところ、一般的には梅雨が明ける7月20日頃から立秋までの間だそうです。
しかし、東京の今年の梅雨明けは7月29日でした。そして、今年の立秋を調べてみると、8月8日です。それ以降は残暑見舞いになります。
贈答品を送ると先様からすぐにお返しが来ますから、なるべくしないようにしています。とはいえ、頂戴するのはとても嬉しいもの。茨城県と青森県のメロンはさわやかでした。和歌山県の桃ジュースは初めて。浜名湖周辺のしらす干しは体にとてもよさそう。そして、定番である紀州南高梅は長寿の素。
盛夏を乗り切るには睡眠と食事が大切ですが、それだけなら普通です。脳の活性化をはかるべく、タイ語の新しい単語や表現を覚えましょう!
小テスト:เด็กเนิร์ด はどういう意味でしょうか?
ミカン先生の来訪
昨夜、「タイ語中級 火曜日19:00」のクラスに、ミカン先生が15分間だけ来訪された。ミカン先生は、2017年9月に東京医科歯科大学で博士号を取得され、現在はマヒドン大学で歯科医兼講師として大活躍中である。
今回の東京訪問は5日間だけ。会うべき恩師や友人達が多いため、泰日文化倶楽部に割り当てられた時間はわずかに15分だけ。現在、休学中のY子さんも茨城県から駆けつけて来られた。
ミカン先生は才色兼備で、性格がこれまた跳びぬけて優しい100点満点のタイ女性だ。タイに本帰国されてから1年10ヶ月が経つが、日本語はきちんとキープされておられる。常に使うことを心掛けているのがよくわかる。
泰日文化倶楽部で教えて下さった創設当時のタイ人講師達はもう50代半ばに達しており、日本語を忘れかけている。そろそろ退職したい心境だから、趣味の世界を楽しんでおられる。
語学の勉強も一つの闘いだ。余力が有る方は、どうかタイ語に対して対戦してほしい。