虚実等分

 昨日、「アジア女性のための生け花教室」を開催した。参加者はわずかに3名。コロナ禍が下火になって来たので、用事ができた方達が多かったようである。華道講師は生徒数が多かろうと少なかろうと全く気になさらない。いつも懇切丁寧にご指導くださる。
 中国人女性に向かって講師は仰った。「生け花には、<虚実等分>という考え方が有ります」
 白板に書かれた漢字を見ると中国人も私も何となく表面的な意味は理解できた。しかし、その言わんとする深い意味はわからなかった。生け花に虚実があろうとは……。
 調べてみると、花そのものは<実>。しかし、枝を切ったり撓めたりしながら生け花にしていくことは<虚>だそうだ。その<実>と<虚>を等分に仕組んで<美>を作り出す行為を「虚実等分」というとのこと。華道を習って17年目に入ったが、華道講師から初めて聞く四文字熟語であった。