日本語の清音・濁音

 昨日、生徒さんの翻訳を添削していると、「通りかかる」という動詞が出てきた。私はふと、「通りがかる」ではないかと思い、ネットで調べてみた。ネットではNHKが採用している「日本語発音アクセント辞典」から、次のように説明していた。
 動詞は、「通りかかる」と発音し、名詞では、「通りががり」と濁音になる。
 他にも例が上がっていた。「帰りかける」vs 「帰りがけ」、「着替える(キカエル/ キカ゜エル」vs 「着替え(キガエ)。
 興味深く思ったのは、「着替える」の読み方で、「キカ゜エル」と書いてある部分だ。「カ」の右上に小さな〇をつけて、「カ゜」と表記しているが、こんな発音表記を見たことがない。これって、タイ語で言うところの「無気音」だ。
 翻っておも我々日本人も「濁音」の一歩手前の「無気音」を発音している。それは方言によく見られる。悪い言い方をすれば、なまっているとも言われるが、「清音」ばかりを発音していると、音がカチカチになって、発声上、疲れてくる。「濁音」や「無気音」も必須の音なのである。