和装の美と格

今朝のニュースで、ノーベル賞授賞式の様子が報道された。本庶先生は紋付の羽織袴で臨まれた。堂々としておられ、実にすばらしかった。
 授賞式に臨む数日前、「何故、燕尾服を着ないのですか?」という記者からの質問に対して、「日本人には燕尾服は似合わない」と言い放ったところは小気味よかった。
 令夫人の和装もはっと息を吞むようであった。着物の美しさを世界中に発信してくださった感がある。やはりニュースで見たが、奥様の着付けを担当される専門家が3名、ストックホルムに同道したとのこと。着物は着付けひとつで、きりりともするし、だらだらにもなる。
 日本の伝統美は日本人の精神で支えられている。伝統美を味わえば味わうほど、日本人が「格式」を重んじていることがよくわかる。