97歳の仲人業

千登世橋近くに6階建てのビルが有る。オーナーは電気店。そこの社長とは泰日文化倶楽部の教室や自宅のエアコンを設置してもらって以来、懇意にしている。昨日も会ったので、挨拶がてら訊いてみた。
 「お義母様、お元気ですか?」
 義母にあたる方は97歳。長い間、町内会の会長を務めたので、功績は大である。
 「ああ、元気だよ。今も5階に住んで仲人(แม่สื่อ)をやっている」と、社長。
 それを聞いて私は驚いた。ビルの5階に「ブライダル・サロン」という看板が出ているが、どこかの会社が部屋を借りて、ウェディングドレスのレンタルでもやっているものとばかり思っていた。
 社長は続けた。「年をとっているほうが、お客さんも安心するらしい」
 とにかく頑張り屋の女性だとは存じ上げていたが、97歳でも美しい装いをして、きちんとお化粧もしている理由がよくわかった。