数日前、ネットで「着物警察」というニュースを読んだ。70歳にして着物に関心を持ち始めた私としては、一体、どういうニュースなのか、内容を読むまで不思議で仕方がなかった。
「着物警察」とは、着物が着くずれたり、帯がほどけそうになっている若い女の子を駅構内の洗面所で見かけると、着物にうるさい中高年のおば様達が、「ちょっと失礼」と言って、彼女達の着物や帯をなおし始めることが多くて、そのような表現になったとのこと。
ほとんどの若い女の子は「ほっといてよ」という心境らしい。だが、日本の美しい和装姿を後世に残したいおば様達はそれがいやでいやで仕方がない。
他人の欠点を注意するのは難しい。素直に聞き入れてくれる人は少ないからだ。しかしながら、<厳しい人>も必要だ。「発音を指摘しなくなったら、吉川先生ではありません」と言う生徒がいる。それを聞くと、渾身の熱意を込めて、これからも細かく発音矯正を続けよう。