バンコクに関する描写

タイに関係ない本を読んでいても、意外や意外、タイに関する記述が出て来る。作家達がいかにタイに滞在、あるいは、通過したかがわかる。
 昨日、『辺境・近境』(村上春樹著・新潮社 1998年)の中の、<アメリカ大陸を横断しよう>(注:1995年に書いたもの)という文章を読んでいると、次のような記述があった。要約すると、温水プールのついたモーテルは、狭くて、水が汚い。そして、建物の中庭に温水プールがあるため、建物じゅうが湿気を含んでもわっとしている。以下の文章はそのまま引用する。
 「要するに全部サウナみたいになっているところが多いわけだ。僕らはこの手の温水プールつきモーテルにはずいぶんひどい目にあわされた。インディアナ州の小さな町のモーテルに泊まったときには、まるでバンコク空港でのトランジットを想起させる寝苦しい一夜を送ることになった」
 この場合のバンコク空港とはドンムアン空港のことだが、このような喩えに使われているとは……。