直訳よりも意訳のほうがわかりやすい。

 昨日は風が冷たかった。冷たいは、タイ語で「イエン เย็น」。だから、タイ人の先生に向かって、「ロム イエン ลมเย็น」と言うと、タイ人はそうは言わないと言われた。正しくは、「風が寒い。ロム ナーウ ลมหนาว」と言うそうだ。なるほど、なるほど。直訳はダメだ。
 授業中、日本語からタイ語に翻訳する作文が有ったが、「土日と重なるならば」という表現で、生徒は頭をかかえていた。「重なる?」 どう言えばいいのであろうか?
 これこそ直訳してはさっぱりわからなくなる。「重なる」という表現は、日本語のニュアンスであって、言い換えれば、「一致する」という意味に切り替えてからタイ語に訳さないと、タイ人にはさっぱり通じない。
 一番、いいのは、「土日ならば」とだけ訳せば通じやすい。
 日本語からタイ語に訳す場合は、極力、日本語のもってまわったような表現は、すっきりした文意に切り替えてから訳すほうがよろしい。