呵呵大笑

『禅的生活』(玄侑宗久 ちくま新書 2003年)の中に、禅を習いに来たアメリカ青年のことが書かれてある。17歳でやって来たマーチン君は、禅寺で出される毎朝の食事のお粥がどうも苦手であったので、紙パックの牛乳をこっそりお粥に入れて食べていたそうだ。住職は彼の行動を最初から見破っていたが、呵呵大笑するだけで、彼を叱責しなかったとのこと。
 何ものにもとらわれない住職の姿。アメリカ青年は何かを学びとり、住職の笑いを憶いだすだけで生きていく上でのつらさを乗り越えられた、と、著者は紹介している。
 呵呵大笑! これは人生に必要だ。大きな声で思い切り笑う。すると、体の奥に溜まりに溜まっていた澱が吹き飛んでくれるような気がする。
 さて、ここからは手前味噌になるが、語学の勉強も目だけで勉強してはダメだ。耳だけの勉強も足りない。やはり、大きな声で発声しないとね。
 そのためには、食事もしっかり摂り、顔も洗ってさっぱりとし、道場ならぬ教場へ向かうべし。