そやろ & そやな

平昌オリンピックで銅メダルを取ったカーリング娘達の「そだね」が注目を浴びている。試合中に聞こえてきたアクセントに私は違和感をもった。さらにはそれが<北海道弁>だと言うのにも首を傾げた。だが、スポーツにおける若者達の連帯感の表れだと思えば納得。
 昨夜、『司馬遼太郎』(谷沢永一著 PHP研究所発行 1996年)を読んでいると、「(司馬さんは)我々に“そやろ”と同感を求めて、感覚の交流をする。そういうゆとりがありました」という文章を見つけた。
 そうだ。関西人なら、「そやろ」という言葉をよく使う。それに対して、相手は「そや」とか、「そやな」と相槌を打つ。「そだね」と言うよりも、「そやな」のほうが、べたべた感が一層増し、親近感がより深まるのが関西弁だ。関東人はそれを嫌うが、「そやな」はほんわかしていい。

聴力を鍛えよう!

今日3月3日は「雛祭り」。だが、「耳の日」でもあるそうだ。それを聞くと、語学を勉強している者にとっては、「聴力の大切さ」を、今日一日、特に意識したいものである。
 語学教材の広告で、「聞いているだけで話せるようになる」という広告があるが、果たして実力がつくのであろうか疑問である。英語の場合は中学からの学習歴が長いから、出来ても出来なくても、そこそこ馴染むことができるかもしれない。しかし、5つの声調を持つタイ語は聞き流すだけでは絶対に正しい発音ができない。
 昨晩、「タイ語中級 金曜日19:00」で、「ต้นเดือน 上旬、初旬」を書かせたが、 ต้น(初め ton 下声)が ตน(自分 ton 平声)になっていた。タイ語の場合は声調が変わると全く別の単語になってしまう。それを意識して勉強することが肝要。今年は「聴力を鍛える!」を目標に頑張ってみてください。

おかっぱ頭

 ティウ先生が、最後の授業の時に、「日本の女の子はおかっぱ頭が好きですね。私にはわかりません」と言って、白板に絵を描いた。大きな額に何本も髪の毛をそろえた絵であったが、目と口は顔の下のほうに小さく、細く、ちょんちょんと並べるだけ。彼女の日本女子に対するイメージはそんな感じであったのか……。
 ところで、おかっぱ頭の髪型をタイ語では「馬の顔 หน้าม้า」と言うそうだ。馬の頭の髪の毛が馬の顔にきれいに並んでいるからとのこと。白板に絵を描いたのはそのための理解を導入するためであった。
 私は市松人形の写真を見せて、日本人はこの人形が大好きであることをティウ先生に教えてあげたが、反応はなかった。やはり、おかっぱ頭が嫌いなのであろう。
 「馬の顔 หน้าม้า」には、もう一つの意味がある。客を誘う時に使うあの「さくら」のことだ。馬肉のことを別名「桜肉」というが、この語源の由来は諸説様々。おっと、おかっぱ頭から桜肉に脱線すると、話がとまらないので、今日はこれで終わりとしよう。

ティウ先生 有難う!

昨日の授業を最後に、ティウ先生が泰日文化倶楽部を去られた。今月末、東京医科歯科大学で博士号取得の暁にはチェンマイへ戻り、チェンマイ大学の先生になるべく、その準備段階に入られるそうである。
 ティウ先生は30代半ば。とても落ち着いたチェンマイ女性だ。生徒達の評価では、ゆっくりと教えてくださったので分かりやすかったそうである。
 生徒の皆さん、チェンマイに行かれた際には、是非ともチェンマイ大学にティウ先生を訪ねてみてください。
 「タイ語中級 水曜日18:00」のクラスの生徒達はもう10年以上も泰日文化倶楽部に通って来られている。したがって、彼らは10人以上の先生に教わっているが、それはそれでいい経験だと思う。タイ人と言っても、皆、タイプがちがう。それぞれの講師から、「それぞれのタイ」を体得すればいいと思う。

吉川先生と習うのが一番面白い

外国語の学習の場合、その国の人(ネイティブ)に習うのが一番いいという考え方が根強い。私もその意見に賛成だ。したがって、私はタイ人講師達に任せているが、留学生は本業が勉強することであるから、昼間の授業をお願いするわけにはいかない。そして、日本人男性と結婚しているタイ女性達も、昼間、しっかりと働いているので、これまた出講をお願いすることができない。
 というわけで、「タイ語中級 火曜日10:30」のクラスは私が担当している。昨日、嬉しいことが有った。昨年7月から退会しておられた生徒さんが、ひょっこりと現れ、即、復学してくださったことだ。
 このクラスの生徒達は、「いろいろな先生に習ったが、やっぱり吉川先生が一番! 教え方が上手!」と私をほめちぎってくださる。それを聞くと、私もまんざらでもない。タイ人講師達に遠慮して、裏方に徹しているが、生徒の気持ちや質問事項のもやもやが理解できるのは私、吉川だ。昨日はいつもにもまして発展的授業が展開でき、実に楽しかった。

フィギュアスケートのタイ語訳

昨晩、「タイ語中級 月曜日18:00」の生徒さんが、タイ人講師のピカピカ先生に質問をした。
 「ピョンチャン・オリンピックの競技で、何に一番、関心を持ちましたか?」
 すると、彼女は「สเกตลีลา サケット・リーラー」と答えた。生徒達には、サケットがソケットに、そして、リーラーがギーラーに聞こえた。さっぱりわからない。答えは「フィギュアスケート」であった。
 タイ人の発音は、スキーがサキーに、ステーキがサテックに聞こえる。したがって、サケットはスケートになると想像しなくてはならない。
意外であったのは、フィギュアのことを英語ではなくて、「リーラー ลีลา」というタイ語で表したことである。「リーラー」は、タイ人が好む単語で、「美しい姿態」を意味する。タイ舞踊はリーラーでなければならない。格闘技であるタイ式ボクシングも、その技に「リーラーの美」が発揮されてこそ、芸術に昇華していくとタイ人は思っている。とても優美な単語であるから、是非とも覚えてほしい。

古布で作った宝石入れ

友人から古布で作った宝石入れを頂いた。形はマカロンのように丸い。和の趣きがある素敵なものであったので、それを写真に撮ってタイ人に送ると、彼女から質問が来た。
 「ลูกบอลนี่เป็นอะไระ この丸いボールは何ですか?」
 それに対して私は答えた。「ที่เก็บเพชรพลอยซึ่งทำด้วยผ้าคิโมโน ดิฉันไม่สนใจเพชรพลอยก็เลยเก็บแต่อากาศเท่านั้นค่ะ 着物の布で作った宝石入れです。私は宝石には関心がないので、空気だけ入れています」
すかさず返信が有った。「555 อากาศสำคัญมากกว่าค่ะ ถ้าไม่มีก็ตายค่ะ アハハ! 空気のほうがはるかに大切。もしも無ければ死んじゃうからね」
 こういった会話をラインでタイ人と交わすのは実に楽しい。

タイ女性の考え方

昨日、「タイ語入門 土曜日16:10」のクラスで、これまでに習った形容詞、及び、新たなる形容詞を補充しながら、<暑すぎる>、<高すぎる>、<短すぎる>、等々の表現を勉強した。私が例題に挙げたのは、「泰日文化倶楽部の授業料は安すぎる」であった。生徒達がどっと笑ったので、彼らに聞き取りの力が備わったことを確認。
 ところで、<ハンサム หล่อ>という形容詞に関して、ウェーン先生がタイ女性はいつも次なる考え方をしていると言って、「ชอบคนหล่อ รักคนดี คบคนรวย」という三行の文章を白板に書いてみせてくださった。
 直訳すると、「ハンサムな人が好き。人が良い人を愛する。金持ちと付き合う。」
 意訳するならば、「目で楽しむだけならハンサムな男がそりゃいいに決まっている。だが、生涯をかけて愛することができるのは善人で、優しい男。とはいえ、富豪なる男もなかなかに捨てがたし」
 さてさて、これをいかように解釈すべきか。それはそれぞれの女性の考え方次第….。

訓練されたダルメシアン

郷里に帰るといつも行く喫茶店がある。その店はダルメシアンが大好きな店だ。初代のダルメシアンは数年前に老衰で亡くなった。今度行ってみると、2代目がいた。夕方4時半頃になると、オーナーが犬を店に連れて来るそうだ。
 2才の雄犬は警察犬訓練所に5ヶ月預けられ、躾がきちんとなされた結果、「絶対服従」を学んで来たとのこと。
 オーナーは言った。「この犬を訓練した警察訓練所の方は、7回目でやっと試験に合格した警察犬のきな子を調教した方なので、立派に訓練してくれました」
 そういえば「きな子」がいたことを思い出した。だが、彼女は昨年3月、14才で老衰のため天国に旅立ったそうだ。ネットで調べてみると、6回も試験に落ち続けたが、訓練する指導官を変えた結果、7回目でついに合格したと書いてあった。
 2代目のダルメシアンは喫茶店(公的場所)に来ると、きりりとしているが、家に帰ると、マイペースでリラックスしているとのこと。そりゃそうだ。公私の場を分けないと、犬だって寿命を縮める。

51-314

今日2月20日は、2018年に入ってから第51日目にあたる。残りは314日。手帳には51-314と書いてある。
 桜の枝には小さな芽が見え始めた。あと35日~40日で開花しそう…..。
 丸くなりがちな背中を伸ばし、かじかんだ手足の指を広げ、前向きの気持ちを持って、さあ、調子を上げて行こう!
 (注:私事ですが、今日から3日間、帰省します。ブログはお休みです。)