訓練されたダルメシアン

郷里に帰るといつも行く喫茶店がある。その店はダルメシアンが大好きな店だ。初代のダルメシアンは数年前に老衰で亡くなった。今度行ってみると、2代目がいた。夕方4時半頃になると、オーナーが犬を店に連れて来るそうだ。
 2才の雄犬は警察犬訓練所に5ヶ月預けられ、躾がきちんとなされた結果、「絶対服従」を学んで来たとのこと。
 オーナーは言った。「この犬を訓練した警察訓練所の方は、7回目でやっと試験に合格した警察犬のきな子を調教した方なので、立派に訓練してくれました」
 そういえば「きな子」がいたことを思い出した。だが、彼女は昨年3月、14才で老衰のため天国に旅立ったそうだ。ネットで調べてみると、6回も試験に落ち続けたが、訓練する指導官を変えた結果、7回目でついに合格したと書いてあった。
 2代目のダルメシアンは喫茶店(公的場所)に来ると、きりりとしているが、家に帰ると、マイペースでリラックスしているとのこと。そりゃそうだ。公私の場を分けないと、犬だって寿命を縮める。