荒物屋

来客の宿泊にあたって諸々の準備に相当のエネルギーを消耗した。その中には、風呂場に敷くマットの交換も含まれる。マットの裏が黴で黒ずんでいては失礼なので、近所の荒物屋に行って新しいのを買い求めた。

その荒物屋とはもう26年以上の付き合いである。頼めば配達してくれるが、たまにその店へ行くのが楽しみなのだ。何故ならば昔の店屋の雰囲気をそのまま残しているから。そして、店主も奥さんも「有難うございます」と何回も言ってくれる。

ひるがえって考えるに、「荒物屋」とか「金物屋」という単語はいずれ消滅するのではないかと危惧している。「小間物屋」はもう使用されていない。若い人達にはわからない単語だ。