水と青

「日本伝統工芸展2023年」(東京会場)が9月25日に終了するので、昨日出かけて行った。やはり実物を観ることはよいことだ。写真や映像で見るのとは違う。工芸作家の制作にかけた魂の叫びが聞こえた。

総裁賞を獲得した漆芸作家は香川県出身。瀬戸内海のさざ波をイメージしたとのことだが、郷土を同じくする者として私も共感できた。その他に着物部門も青を基調とした作品がたくさん目を引いた。

思うに日本人の心には「水」と「青」が沈潜している。それが合体して「清」となる。武士の裃からサッカーのブルーまで、「青」は伝統的に引き継がれて来ている……。昨日のニュースで山口県の獺祭がニューヨークの酒蔵で醸造した酒がお披露目されたと報じた。その名前は「DASSAI BLUE」。