ヘクソカズラ

先日、茶道教室の仲間が路傍でみつけた花を持って来た。花の名前は「ヘクソカズラ」。初めて聞いた。もちろん見るのも初めて。「ヘクソ….」という響きはなんだか化学的。ドイツから来た花かと思った。

ところがである。花に詳しい茶友が解説をしてくれた。「この花の名前は屁糞葛と書き、花の中でも一番汚い命名だと思われています。そのように名付けられたのは葉をちぎった時の臭いが悪臭だから。そこで名誉挽回のため、別名が有ります。それは早乙女花(サオトメバナ)。ね、可愛いでしょ。あるいは灸花(ヤイトバナ)。花の形状が灸をする時のもぐさの形に似ているからなのよ」

NHKの連続テレビ小説『らんまん』がもうすぐ終わる。週ごとのタイトルが花の名前になっていた。最終週のタイトルは「スエコザサ」。牧野富太郎博士の奥様の名前だ。