菖蒲

 今日から6月。昔風にいえば「水無月」。ただしこれは陰暦だから、実際は6月下旬からの1ヶ月を指す。芍薬、菖蒲、燕子花(カキツバタ)、等々の花が美しい季節である。
 『季寄せ草木花 夏(上)』(中村草田男 選・監修 朝日新聞社 1981年)の中に、次なる俳句が載っていた。

 白菖蒲 明治女は 筋通す (花田いそ子)

 凛とした句だ。では、大正、昭和、平成、そして、令和の女性達は如何なる花をどう詠みこむであろうか? <菖蒲>という響きが、<勝負>に聞こえる。ぼやぼやしてはおられない。今年も早、半分の山場に来た。