寺山修司の言葉

 読書の秋だ。寺山修司の『両手いっぱいの言葉』(文化出版局 1982年)から、短文を引用する。我々も、各項目について自分の考えを短文にまとめれば、寺山に対峙できるかも?

1.愛=自分たちにしか通じない言葉を持つのが恋人同士である。
2.美=美というものは、本来、何かを欠いたものです。完全な合理主義からは、美はおろかドラマも生まれてはきません。
3.地球=地球の中心には、言語がつまっている。
4.演劇=街は、いますぐ劇場になりたがっている。さあ、台本を捨てよ、街へ出よう。
5.現実=金なしでは生きられない、金だけでも生きるに不足だ。
6.飛翔=同じ鳥でも飛ばないとりはなあんだ? それはひとり、という鳥だ。