啄木の歌

一昨日、元生徒さんから東京の本社勤務に戻った旨の挨拶状が届いた。

 「エゾヤマザクラの開花を見ることなく釧路を立ち、約2年ぶりに関東に戻ってまいりました。5月1日付で本社整理部勤務となり、記事の最終的な校閲業務に携わっております。関東から遠く離れた道東で、雄大な自然やユニークな文化に触れることができ、得難い勤務となりました。この経験を活かしつつ、より一層精進してまいります」

 まだ文面は続くが、最後に啄木の歌が添えられてあった。

「浪淘沙 ながくも声をふるはせて うたふがごとき旅なりしかな」