恩師のこと

先月末(3月30日)に中学時代の同級生から電話がかかって来た。私はすぐに察した、恩師の訃報を。
 去年、恩師の米寿を祝う会がコロナで流れたため、同級生一同、とても残念がっていたが、お元気な先生のことだからまだ大丈夫と思っていた。
 恩師は身体ががっしりとしておられ、声がとても大きい。昔の熱血先生そのもの。中学から高校に移られ、選手を甲子園にまで連れて行かれた。その中からプロ野球の選手も誕生した。
 恩師は教育委員長を最後に要職は引かれたが、それで終わる先生ではない。その後、警察から頼まれて、青少年補導のボランティアに。誰もやらない身柄請負人として、刑期を終えた者を愛情を持って迎えに行った話も聞かせていただいた。
 その恩師はもう故郷にいない。恩師の言葉、そして、迫力のある声が、毎日のように蘇って来る。