外国語の勉強

 生徒さんの中に日本語教師がおられるので、彼に尋ねてみた。
 「中国人に日本語を教えて、彼らの発音が日本人のようになりますか?」
 彼は答える前に顔を曇らせた。そして、「なりません」と小さな声で答えた。
 タイ語もそうである。いくらタイ人講師に習っても、タイ人と同じ発音ができるようになるわけではない。どんな言語も、母国語が邪魔するので完璧を目指すのは無理である。
 外国語の勉強は発音が良いにこしたことはないが、決して発音だけではない。読んだり書いたりする能力を鍛えるのも大切である。その国の言語を勉強することで、その国民のものの考え方を知ることができるようになることが肝心。そして、その外国語を交渉の場に於いて駆使できるようにまでならなければならない。
 生徒の皆さん、タイ人講師から受け身で習うのではなくて、タイ人講師の実力をタイ語で問いただすだけの迫力を持とう! バンコクしか知らないエリートのタイ人講師よりも、タイのあちらこちらを旅行している日本人のほうがタイ全体のことをよく知っていることが多々有りますからね。