町家 vs コンクリートの箱物

昨日、NHKの朝のニュースで、建築家の隈研吾氏が次なる内容を話しておられた。「これまで箱物ばかりに関心を持って来ましたが、今度のコロナで、町家の素晴らしさを再認識しました」
 私は町家形式の家で育ったから、コンクリートの家にいつも憧れていた。しかしながら、コロナ禍に於いて、確かに町家も悪くないなあと思う。玄関を入ってから、家の奥まで履物をはいたまま通り抜けられる。ということは、空気がいつも流れていて換気が良いということだ。そして、坪庭を眺めていれば、閑静であり風流でもある。
 昨日の午後、豊島区役所へ行く用事が有った。その区役所は隈研吾氏が設計したものである。1階のテラスでアイスコーヒーを飲みながら周囲を見渡すと、更地になったばかりの土地が目にとまった。さらにその奥にある古アパートも解体されようとしている。おそらくまたコンクリートの箱物が建つにちがいない。