失せ物・出物

先週の土曜日は桜の開花宣言が出たものの、霙(みぞれ)が降り、真冬に戻った感があった。だが、夜8時過ぎに教室を出ると、雨はやんでいた。隣りのドラッグストアでたくさん買物をすると、トートバッグがものすごく膨らんだ。そのまま高田馬場駅へ向かい、スイカをチャージ。
 目白のバス停まで来て、折りたたみの傘を入れていたトートバッグを駅に忘れて来たことに気づいた。だが、「傘だからいいや。また買えばいい」と思い、そのまま帰宅。
 昨日(月曜日)、高田馬場駅の改札を通過した時、念のため、トートバッグに入った傘の忘れ物が届けられていないかどうかを駅員に尋ねた。調べてくれた結果、まだ高田馬場駅に保管されていた。
 普段なら大勢の人達が乗降するので、忘れ物なんか出て来るはずがない。ところが、コロナ事態で、駅には人が少ない。見つけた人が駅員に届け、そのまま遺失物ロッカーに保管されていた。3日経てば、飯田橋の総合遺失物センターへ行くところであった。
 人が少ないということは、物に対しても丁寧な心が生まれるのではないかしら、と、ふと思った。