今日の宿題

『世紀末からの出発』(山崎正和 文藝春秋刊)は1995年10月に発行された本である。山崎氏が諸新聞に書いた文章に加筆した内容であるが、4半世紀前の世相、特に世紀末に対する欧米をも含めた彼の総括を読んで、当時のことが鮮明に思い出される。
 以下はこの本の冒頭部分である。タイ語に訳してみよう。

 一九九五年は、日本にとって、「戦後五十年」を記念する年になるが、これはたまたま世界にとっては二十世紀の終わり、二十一世紀まであと五年を残す年にあたる。日本人にとっては、独特の感慨をおびて思い出される半世紀であるが、はたしてそれは世界の地平の上で、どのような意味を持っているのだろうか。「戦後五十年」という関心のあり方そのものが、ひょっとすると、またしても日本人の閉鎖的な心理を表しているのかもしれない。