ガネーシャ神

 昨日会ったタイ人と話していると、彼女の口から「プラピカネート」という単語が飛び出した。あまり聞いたことがない単語だ。しかし、彼女が、「ピカネート、ピカネート」と数回繰り返し言ってくれたので、やっと「ガネーシャ神」の映像に結びついた。バンコクのインド寺院にお参りをした時のことが思い出されたからだ。
 ピカネートは、タイ語で「พิฆเนศ」と書く。ガネーシャ神は商売の神様としてよく知られているが、サンスクリット系列の単語をタイ語で書くとなると、なかなかに難しい。
 『タイ日辞典』(冨田竹次郎編)を引くと、見出し語としての「พิฆเนศ」 の次に来る単語は「พิฆาต ピカート」。この意味は、「殺す、駆除する、破砕する」と出ている。「殺人=ฆาตกรรม カータカム」という単語がすぐに浮かぶ。
 ガネーシャ神は芸術の神様でもあるそうだが、破壊の神様であるシヴァ神の子だから、良きにつけ悪しきにつけ、相当に威力をお持ちなのであろう。