郷里が近い女性

 数日前、中国語の通訳をしておられる女性と話をする機会があった。昨年の今頃、豪雨に見舞われた岡山県倉敷市真備町のことを彼女が話題にしたので、もう少し詳しく聞いてみると、郷里がその近くであることがわかった。
 そこで、私もその話に乗って、私の中学時代の友人の話をした。
 「私は香川県です。健康診断をする車の会社の社長をしている友人が、真備町の豪雨後、倉敷市から依頼が有り、健康診断車を派遣したそうですが、現地で見た被害状況には呆然としたと言ってました」
 中国語の通訳が岡山県出身とわかってからは、二人の間で俄然、話がはずんだ。彼女の年齢が知りたくなったが、直接聞くわけにもいかず、「戦後生まれですか?」と尋ねてみると、「戦中です」とのこと。彼女は私よりも年上だ。彼女は私の親戚の女性の雰囲気を持っていた。