タイの若者6名

昨日、午前中の個人レッスンをするため教室に向かおうとして、目白駅の階段を降りていたら、背後からタイ語が聞こえて来た。後ろを振り向くと、タイの青年が6名、冬のコートも着ず、カジュアルな服装でなにやらしゃべっている。いずれも皆、手ぶらであった。
 私は手摺りに手をあてながらゆっくりと階段を降りたので、彼らのほうが当然私を追い越してホームに立った。だが、彼らは山手線の外回りに乗るべきか、内回りに乗るべきかで迷っている。一人がスマホでチェックし始めた。
 そこで、私は6名のうち、一番背が高くて恰好よさそうな青年の横に立った。そして尋ねた。「どちらの方面へ行くの?」 彼は「タイ人なの?」と訊いてきた。私は「ちがいます」と答えた。彼らには私が東京在住のタイのおばあさんに映ったようだ。
 彼らは秋葉原へ行くところであった。「このあたりに泊まっているの?」とさらに尋ねると、首を縦に振った。
 ほんの30秒だけの会話であったが、お役に立ててよかった。