歌会始のお題「語」

昨日、歌会始の様子をニュースで見た。今年のお題は「語」。それだけに大いに関心を持った。なかでも戦後最年少の12歳の少年(中学一年生)が当選したことが取り上げられていたが、素直に感じたままを歌に詠じたことがすばらしいと思った。彼はわずか3分でつくったそうである。
 初釜の時、茶道講師が竹の模様が入った水差しを用意された。そして、次のように言われた。「竹は『竹取物語』に通じます。さあ、皆さん、物語の世界にひたりましょう」
 なるほど、「語」と言う漢字は、単語一語でもあるが、幻想世界へと導いてくれる物語でもあるわけだ。
 昨日は10年ぶりに改訂された『広辞苑』の発売に関するニュースも報じられた。この10年間で一万語を追加し、現代的解釈もさらに列挙したとのこと。高齢者と若い人との間で意味のとらえ方が違う場合を、私も感じる年齢になった。