知進知退 随時出処

 昨日、神田須田町の和菓子処「庄之助」の<厄よけ大島あんころ>を頂戴した。菓子箱の中に入っている小さな紙には次なる文面が有った。「夏の土用入りに大島あんころを召上って、厄よけの心祝いをなさるのは、古く四百年来のしきたりであります」
 ところで、包装紙を見ると、相撲の立行司が持つ軍配の二面が描かれており、「知進知退 随時出処」と「冬則龍潜 夏則鳳挙」と書いてある。これら八文字熟語は意味が深い。特に前者は…..。「進むべきときを知り、それから退くことを知り、いつでもそれに従うこと」は大切な心構えなり。
 穿った解釈ではあるが、「知進知退」の四文字だけに注視すれば、「知識は一進一退」とも読み取れる。暑さ本番の真っ最中、知が痴にならないよう、大いに頭脳を鍛えよう。