青森旅情(17)

 「八戸は魚が旨いよ」と言われていたので、お土産は魚にしようと思い、陸奥湊駅前に在る朝市へ行って、魚を冷凍で友人に発送した。そして、生徒の皆さんには乾燥した魚のおつまみを買った。生干はぎ、焼あじ、焼いわし、あぶり焼小いわし、そして、開ぴんすけ、等々。「高級珍味 八戸産」の袋に惹きつけられたからである。
 ところが、ホテルに帰って来てそれらをもう一度見ると、生干はぎの原産国名はベトナム、そして、焼あじはなんとタイであった。八戸に来てタイの魚? 加工だけが八戸?
 八戸に来て、最近、漁獲量がかなり減ってしまったという嘆きをあちこちで聞いた。そして、デーリー東北新聞を読んでいると、三陸沖に中国の漁船が来ており魚を獲りまくっていると書かれてあった。海上保安庁の監視船もお手上げだそうだ。何故ならば、尖閣諸島で起きたような体当たり事件が小規模とはいえ、実際に発生しているから。