詩人 大岡信氏

詩人の大岡信氏が、昨日、逝去された。私は彼の署名入りの本を持っている。それは、『世紀の変り目にしやがみこんで』(思潮社 2001年)という本だ。第一章の最初の詩のタイトルは「FRAGMENTS」。その冒頭の詩を引用すると…..

 アナログ時計の秒針にうちまたがり
 同じ場所を飽きることなく回っている人。
 デジタル時計の数字の階段を
 あへぎあへぎジャンプしつづけてる人。
 「時」はかれらの外側で いつも
 豊かに溢れつづけてゐるのに。
 —この人びと かれらは
 わたしだ。