ゼンマイ(蕨)の芽

先日のお茶の稽古の時、先生が一本の帯を生徒に見せた。それはおたいこの部分にゼンマイ(蕨)の芽が絵柄として入っている帯であった。
 風呂敷の唐草模様は、長寿、延命、子孫繁栄という意味を持つが、ゼンマイの芽も同じく目出度い柄だそうだ。
 「どなたか余裕が有る方、この帯、要りませんか?」と茶道講師が言った時、私はすかさず手を挙げた。理由は、ゼンマイの芽が、タイ数字の「๑」に見えたからである。
๑ =1。 1はすべての始まりだ。「和の帯にタイ数字の柄」と思えば、誰も知らない遊び心が生じて楽しい。こういう形における「日本とタイの折衷」をこれからも見つけよう。