「西アジア遊牧民の染織」展

昨日、東京スカイツリー駅に降りると、駅構内に貼られている一枚のポスターが目にとまった。それは、たばこと塩の博物館で開催されている「西アジア遊牧民の染織 塩袋と旅するじゅうたん」という展示会の紹介であった。興味をそそられたが、まずは仕事場へ。そして、仕事が早く終わったので、その展示会を観に行った。
 普段から絨毯は好きなほうだが、高価なものだけに、デパートや絨毯専門店では目の保養にとどめている。しかし、この展示会で観た70点の作品(絨毯、キリル、そして、塩袋)は、丸山繁氏(ギャラリーササーン代表)の個人コレクションということで、これまでに見た商売用のどの絨毯よりも訴えかけてくる迫力と気品と歴史が抜群であった。
 「イランを中心として西アジア地域に展開するバルーチ族やカシュガイ族、クルド族などの遊牧民たちは、伝統的に、各部族を象徴する紋様を織り込んだ羊毛織りの塩袋(ナマクダン)を制作・伝承してきました。<以下略>」というチラシの文面を参考にしながら作品群の中に我が身を置くと、遊牧民たちの生活力に圧倒された。