作家の佐藤愛子さんの近著『それでもこの世は悪くなかった』(文藝春秋社刊 2017年1月20日発行)を買って読んだ。本の帯に、「93歳、初の語りおろし人生論」と書いてある。彼女のようにプラス志向の性格の持ち主であれば、激動の体験もマイナスからプラスに転じるようだ。大いに見習いたい。
だが、現実の世は悪い。悪すぎる。ついて行くのが馬鹿馬鹿しくなった。これからは自分の殻に閉じこもって、守り一徹で行こうか…..。
今朝、NHKのニュースで、元外務省の高級官僚が言っていた。「日米交渉の時に、日本は何故もっと強く意見を主張しなかったのであろうか。日本人は控えめすぎます」
それを聞いて、唖然とした。国際政治の場に於いて、日本人は控えめ? それはいかん。英語を勉強するのは何のため? 単語をたくさん覚えて、試験で高い点数を取るため? いい就職にありつくため?
語学を勉強するのは、自分の意見を理路整然と外国の相手に伝えるためでなければならない。語学を習う以前に、自分の考えをきちんとまとめ、相手に噛みつくだけの気迫を訓練する必要が有る。