大学での最終講義

昨日、上智大学で最終講義を行った。1998年から19年間、カトリックの大学でタイ語を教えたことは、私の人生ノートの中でかなりのページを占めることとなった。上智大学でタイ語を教えるきっかけとなったのは、東南アジア研究の泰斗である石井米雄先生(故人)から、「私の跡を引き継いでください」と、直接、指名されたからだ。
 私はこの19年間、健康第一を掲げて、真面目に四ツ谷へ通った。明るく、楽しく、そして、全身全霊を込めて、教室の隅々にまで響きわたるほどの大きな声で授業をした。昨日、授業の最後の5分間を使って、学生に感想を聞いたところ、いろいろな感想を言ってくれた。
 ①スペイン語やポルトガル語が頭の中にいっぱい有って、タイ語がなかなか入って来なかったが、今は、タイ語が同じくらいの位置を占めて、タイ語の音が出て来るようになった。
 ②少女時代にバンコクで6年間住んでいたM子さんは、タイ語の文法が分かったことが嬉しい。
 ③欧米の言語しか知らなかった自分が、タイ語を学んだことで、アジアの世界に開眼した。
 私は70歳。だから定年である。さあ、新しい世界に飛翔だ!