哀悼のタイ王国(32)

王宮前広場における「国王讃歌」の斉唱を聞いた後、午後2時にホテルを出て、頼んでいた洋裁店へ仮縫いに行った。サパンタクシン駅を降りて、バンコク最初の道路であるチャルンクルン通り(ถ.เจริญกรุง)沿いにある屋台を見ながらシャングリラ・ホテル方向へと進む。センターポイントのロビンソン前では黒いTシャツやブラウスがたくさん売られている。髪飾りもほとんどが黒。靴屋も負けじとばかり、店頭に黒い靴を並べている。
仮縫いの洋服はまずまずの出来具合。それでも、いろいろと手直しを頼む。4時間後にはホテルに届けてくれるから、取りに来る必要無し。
再び、サパンタクシン駅へと帰る途中、ドリアンを買った。そして、それをカバンに入れて改札を通過したところ、荷物チェックのガードマンにひっかかった。そこで、改札を出て、公衆電話のところにそのドリアンを置いて、写真を撮った。公衆電話の赤色とドリアンの黄色のコントラストが面白かった。しばし、黒の世界とさよならし、私は黄色いドリアンを2房、ほおばった。恥も外聞も関係なし。