90年続いた履物店

2016年の後半が無事に過ごせることを願って、昨日、巣鴨のとげぬき地蔵にお参りした。おばあちゃんの原宿ストリートを歩いていると、閉店セールをやっている履物店が有った。店主の女性に「本当に閉店ですか? マンションでも建てるのですか?」と尋ねると、彼女はこう答えた。
 「父の代からやっていますが、もう私も年ですから…..。90年でおしまいです。主人92歳、私は88歳」
 とても美しい女性であった。長く続けて来た商売に未練はなさそうにみえた。
 ワニ革の草履が目に止まった。遠い昔、ワニ革がタイから輸入されて草履になったのであろう。
 草履のほうから、「私を連れて行ってください」という声が聞こえた。だから、私は草履を買った。
 (お知らせ:今日から郷里に帰省しますので、ブログは5日までお休みします)