燕子花(かきつばた)

昨日、「第106回アジア女性のための生け花教室」を開催した。いつも来ている台湾からの女子留学生が、昨日はお休みであった。聞くところによると、論文提出で大変な時期を迎えているとのこと。学位を得た後、秋には台湾に帰ってしまうらしい。
 6月は、燕子花(かきつばた)を生けた。葉組みが面倒な花である。昔の方はどうしてこんなややこしいことを考えたのであろうかと、毎年思うのであるが、生け上がってみると、なるほど、統制が取れて、実に凛としている。
 華道講師の助言としては、「風の通りをつくりなさい」。その通りにすると、まるで光琳の世界が誕生した。
 昨日、教室が入っているビルの入り口の天井近くを見ると、ツバメの巣に、飛び立ったはずのツバメがまたしても来ている。顔の引き締まり具合から見ると、母鳥みたいだ。居心地がいいので、もう一回、卵を産んで子育てをするつもりらしい。
 燕子花は、花びらがツバメ(燕)に似ているので、漢字で「燕子花」と書くそうだ。昨日は、燕づくしで、楽しかった。