昨晩、プライベートの生徒さんがタイ人講師と一緒に、タイのデザートのレシピを勉強された。いろいろな単語が出て来たが、生徒さんは根気よくノートをとっている。その姿を見て、タイ料理とデザートの作り方を専門に勉強するだけで、相当のタイ語力がつくと思われた。
材料の中に、山形の形をした食パンが出てきた。本家本元のフランスでは、「パンドミ pain de mie」というパンである。その山形パンをタイ語では、「髑髏パン ขนมปังกะโหลก カノムパン・ガローク」というそうだ。タイ人講師はそのパンの形状をホワイトボードに書き、さらに、髑髏まがいの顔を描き添えた。命名の仕方が面白くて、生徒さんと私は大笑いした。
『しのびよる破局』(辺見庸著・大月書店 2009年)の中に、「言語閾というもの、あるいは言語圏というものを、ときどき変えてみる。別の言語閾に飛び込んでいく。そのときに、すばらしい、言語の信じられないような火花が散る。なにかの発見がある」という文章があるが、外国語を学ぶということは、実に面白い。