久しぶりの観劇

昨晩、新宿へ行き、久しぶりに観劇をした。30年前の生徒さんである「文芸思潮」編集長五十嵐勉氏が原作を書き、かつ、企画した戯曲『核の信託 -原爆をだれの手にゆだねるかー』は2時間15分(途中休憩無し)の大作であった。五十嵐氏は私を招待すると言って来られていたが、私は黙って出かけ、そして、きちんと入場券を買って入った。
 場内は満席であった。原爆被爆70周年、終戦70周年、特別企画演劇公演ということで、多くの方々の関心を集めているのがすぐにわかった。
 劇の内容は重厚なものであった。そして、台詞がものすごく有ったので、真面目に聞いていると、もうそれだけで疲れた。出演者は誰ひとり、とちることなく、立派に演じきった。
 それはそれですばらしいことだが、アンケートには「台詞だけではなくて、内面の苦悩をもう少し演技で示してほしかった」と書いた。
 台詞だけ覚えてもそれは演劇ではない。演じることは何と難しいことか….。そう思いながら、劇場をあとにした。