天明二年(1782年)創業の店

私は食事を作らない。というと語弊があるが、家で食べないわけではない。言葉を補足するならば、時間をかける食事は作らないということだ。
 昨日、頼んでおいた佃煮が届いた。箱を開けると、折ったちらしが入っていた。「創業天明二年 おいしさ届けて 三世紀」と書かれており、さらに次なる説明が続いていた。
 「新橋玉木屋は、一七八二年、江戸片側町(現在の新橋)にのれを揚げて以来、三世紀にわたって、伝統の味・日本の味を守り育ててまいりました」
 私は1782年に注目した。バンコク遷都の年であり、現ラタナコーシン王朝が始まった年だ。日本では天明の時代であったということを初めて知った。
 そこで、天明時代を調べてみると、1782年=天明の大飢饉 1783年=浅間山大噴火 死者2万人 1784年=志賀島金印発見 1786年=田沼意次失脚 1787年=天明の米屋打ちこわし、等々。
 高校時代に習った日本史を思い出した。