新しい講師のピカピカ先生

そろそろタイにお帰りになる予定のトン先生が、昨晩、後任の先生を教室に連れて来られた。愛称は、「プレーオ(แพรว)」。
 生徒達は「どういう意味ですか?」と一斉に興味を示した。
 「プレーオ・プラーオ แพรวพราว という言葉からきていますが、ピカピカ光り輝くという意味です」と彼女は答えた。
 私は彼女を見た瞬間、はっとするものがあった。それは、今晩、お通夜、そして、明日、告別式に参列する予定の亡き寮友S子さんのおもかげを、このピカピカ先生が写し持っていたからである。
 50年前に東京女子大学に入学し寮生活を始めた時、私はS子さんと同じグループであった。今月の中旬、同窓会を予定していたにもかかわらず、S子さんは早々に逝ってしまわれた。
 先週の土曜日、訃報が入ってきてからというもの、私はS子さんをずっと偲んできた。しかし、彼女の雰囲気をそっくり持ったタイ女性が泰日文化倶楽部に現れた。私は輪廻転生を信じる。