大仏様 と マンゴー

昨日、タイ人と一緒に鎌倉へ行った。何年ぶりであろうか……。この寒いのに、修学旅行生がたくさんいた。体つきから見て、どうやら中学生のようだ。課題の感想文を書いている姿が可愛いらしい。
 もちろん、タイ人観光客や中国人観光客、それにベトナム人観光客も見かけた。これほど鎌倉大仏が賑わっているとは想定外であったので、大仏様に「ご苦労様」と、ねぎらいの声をかけると、「すべての願いを静かに聞いているぞ」という返事が聞こえてきた(ような気がする)。
 ところで、大仏様の台座の前にお供えされた供物だが、八朔のようなミカンの他に、マンゴーが5個ほど有った。神社仏閣でマンゴーがお供えされているとは! しかも大きなマンゴーだから、タイのマンゴーに違いない。アジアからの観光客が多いから、供物まで国際色豊かに演出しているのであろうか?
 夜、教室に寄って、タイ人講師にその話をすると、彼女は次なる意見を述べた。
 「以前、大仏様に祈願したタイ人が、タイへ帰国して、やがて願いが成就したんですよ。だから、御礼参りにマンゴーを持ってきたのよ」
 それを聞いた私は、ああ、なるほど、そのような見方もあるんだなあと思った。